会社の「事業目的」完全ガイド|銀行審査・許認可をクリアする書き方と判断の全基礎知識

会社の「事業目的」完全ガイド

【結論】会社の「事業目的」とは?

事業目的とは、定款(会社の憲法)の絶対的記載事項の一つであり、その会社が「何のビジネスで収益を上げるか」を社会に対して宣言するものです。

単なる自己紹介ではありません。

ここに適切な法律用語が入っていないと、銀行法人口座が開設できなかったり、建設業等の許認可が下りなかったりするため、会社設立・運営における最初にして最大の「法的防衛ライン」となります。

行政書士 小野馨
こんにちは!

電子定款実績5000件 行政書士の小野馨です。

今回は【プロ監修】会社の「事業目的」完全ガイドとして、銀行・許認可で絶対に失敗しない書き方と、プロが使う「判断基準」を全て公開します。

「ネットで検索したら『目的 一覧』が出てきたから、良さそうな言葉をコピペしよう」

もしあなたが今、このように考えているなら、少しだけ手を止めてください。

ネット上の辞書サイトにある言葉は、単なる「単語の羅列」に過ぎません。

しかし、現実の会社運営では、その単語の選び方一つが「銀行の信用」「行政庁の許可」を左右します。

「リフォーム業と書いたら、建設業許可が下りず、3万円払って登記をやり直した」
「仮想通貨と書いたら、怪しまれて法人口座の審査に落ちた」

これらは脅しではなく、私の事務所に相談に来られた経営者の実話です。

この記事では、単語の羅列ではなく、「どの言葉を選べば、リスクなく最短で事業をスタートできるか」というプロの視点と、主要業種の正解例を提供します。

定款の目的は、一度登記してしまうと、修正するたびに「登録免許税 3万円」がかかります。最初が肝心です。無駄なコストを払わないための「鉄壁の構成」をマスターしてください。

この記事でわかる4つのポイント

  • ✅ 銀行と役所が見ている「3つのルール(適法・営利・明確)」
  • ✅ 銀行員は「1行目」しか見ない? 融資に強い並べ方
  • ✅ 【地雷】「仮想通貨」「iPhone修理」と書いてはいけない理由
  • ✅ IT・飲食・建設・不動産…そのまま使える厳選文言集

1. そもそも「事業目的」とは? 銀行と役所が見ているポイント

会社設立において、資本金の額や本店所在地には悩むのに、事業目的は「適当に書いてしまう」方が後を絶ちません。

しかし、定款の目的欄は、法務局、税務署、銀行、そして取引先が必ずチェックする「会社の顔」です。

参考

民法で、「法人は、法令の規定に従い、定款その他の基本約款で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う」と規定民法第34条されていて、、会社は「定款に定めた目的の範囲内」でのみ権利能力を持つことになっています。

つまり、ここに書いていない事業を行うことは、株主との契約違反であり、ガバナンス(企業統治)の欠如を意味するんですね。

まずは、法務局で登記を通すための最低限のルールと、銀行員がこっそりチェックしている「審査の視点」を理解しましょう。

書くべき3つのルール(適法性・営利性・明確性)

日本の会社法実務において、事業目的として登記できる文言には、以下の3つの要件が求められます。

  • ① 適法性(法律に違反していないか)
    当然ですが、「麻薬の密売」「賭博場の開帳」など、公序良俗に反する事業は登記できません。
    また、弁護士資格がないのに「法律事務代行」と書くなど、他法令で禁止されている業務も却下されます。
  • ② 営利性(利益を追求するか)
    株式会社や合同会社は、利益を上げて配当することを目的とする組織です。
    そのため、「ボランティア活動」「政治献金のみを行う」といった非営利活動だけを目的とすることは認められません(※NPO法人や一般社団法人は別です)。
  • ③ 明確性(誰が見ても分かるか)
    これが最も重要です。第三者(一般人)が見て、具体的に「何をして稼ぐビジネスなのか」が理解できる用語でなければなりません。

法務局の登記官は、この3つのフィルターを通してあなたの定款を審査します。

一つでも引っかかれば「補正(修正命令)」となり、窓口に呼び出されることになります。

「世界を笑顔にする事業」はなぜ却下される?(ポエム禁止令)

最近のスタートアップ企業、特に若い起業家に多いのが、定款の目的に「ビジョン(理念)」を書こうとするケースです。

【よくあるNG例】

  • 「世界中の人々を笑顔にする事業」
  • 「イノベーションで社会構造を変革する事業」
  • 「青空の下で健康的に行う農業」

これらはホームページの「企業理念」に書くべき言葉であり、定款に書くべきではありません。

法務局の審査では、前述の「明確性」が欠けていると判断され、却下される可能性が極めて高いです。

ココがダメ

「笑顔にする」とは、エンターテイメント業なのか、医療業なのか、それとも宗教活動なのか、客観的に判別できません。

定款はポエムを発表する場所ではなく、法的権利を画定する公文書です。

感情を排し、以下のように「法律用語」でドライに記述してください。

【プロの書き換え例】

  • 「世界を笑顔にする」→ 「●●に関するイベントの企画、制作及び運営」
  • 「青空の下での農業」→ 「農産物の生産、加工及び販売」

夢は胸に秘め、登記簿には現実(ビジネスモデル)を刻む。

これが経営者としての正しい作法です。

【Topic 3】銀行員は「1行目」しか見ていない(先頭打者と公示の法則)

これは教科書には載っていない、融資現場と法務のリアルな裏話です。

事業目的を複数書く場合、「書く順番」「具体性」を意識していますか?

そもそも、登記された事業目的は「履歴事項全部証明書(登記簿謄本)」に記載され、誰でも閲覧できる状態になります。

これを「公示(こうじ)」と言います。

ポイント

つまり、登記簿は単なる書類ではなく、取引先や銀行、社会全体に向けた「自社のアピールボード」なのです。

銀行の融資担当者や、帝国データバンク等の調査員は、多忙な中で何百社もの登記簿を見ます。

彼らが「この会社は何屋(メイン業種)か?」を判断する際、無意識に最も重視するのが「第1号(一番上)に書いてある目的」です。

例えば、あなたが「飲食店」を開業し、創業融資を申し込みたいとします。

しかし、登記簿の並び順が以下のようになっていたらどうでしょうか。

❌ 融資に弱い並び順(アピール不足)

  1. 経営コンサルティング業務
  2. 日用雑貨の輸出入及び販売
  3. 飲食店の経営(※これが本業)

これを見た銀行員はこう疑います。

「この社長は『コンサルタント』を名乗っているが、実態はあるのか? 飲食店は片手間の副業なのか? 軸が定まっていないのではないか?」

実態の掴めない「コンサル」「輸出入」が上に来ているだけで、スコアリング(信用格付け)の第一印象はマイナスからのスタートになります。

では、順番を変えて、さらに「具体的」にしてみましょう。

⭕ 融資・取引先に信頼される書き方

  1. 居酒屋、カフェ等飲食店の経営
  2. 日用雑貨の輸出入及び販売
  3. 飲食店経営に関するコンサルティング業務

いかがでしょうか。

ココがポイント

単に「飲食店の経営」とするよりも、「居酒屋、カフェ等」と具体的な業態を加えることがポイントです。

実は「飲食店の経営」という言葉だけでは、スナックや接待を伴うお店(風俗営業等の許可が必要な社交飲食店)も含まれる解釈が可能です。

ココに注意

銀行はリスク管理上、夜の商売(水商売)への融資を慎重に行う傾向があります。

そこで「カフェ」や「居酒屋」と明記することで、「うちは健全な一般飲食店ですよ」という事実を、登記簿という公の場で宣言(公示)するのです。

これにより、銀行員も安心して稟議書を書くことができます。

定款の1行目は、あなたの会社の「顔」であり、世の中に対する「所信表明」です。

最も売上を上げる予定の事業、融資を受けたい事業を、誤解のない具体的な言葉で「先頭打者」に据えてください。

💡 行政書士の現場メモ(融資審査のウラ側)

日本政策金融公庫の創業融資面談では、担当者は必ず「定款のコピー」を手元に置いて話をします。

この時、説明している事業内容と、定款の記載(特に1行目)が一致していないと、「計画に矛盾がある」と突っ込まれます。

たかが順番ですが、ここを整理しておくだけで、面談の空気がスムーズになります。

プロはここまで計算して定款を作ります。

定款の事業目的に書いてはいけないNGワードと対策

2. 絶対に書いてはいけない「NGワード」と地雷

「将来やるかもしれないし、カッコいいから」

そんな軽い気持ちで追加した一行が、あなたの会社の命運を断ち切る可能性があります。

定款の目的には、書くことで逆に信用を失う「地雷(NGワード)」が存在します。

注意ポイント

特に、マネーロンダリング(資金洗浄)に神経を尖らせている銀行や、形式主義を貫く行政庁(役所)は、特定の単語が入っているだけで審査をストップさせます。

ここでは、プロが絶対に避ける「3つの地雷」を公開します。

仮想通貨・投資…口座審査に落ちる言葉(銀行の地雷)

近年、国際的な資金洗浄対策(FATF勧告)の影響で、日本の金融機関は法人口座の開設審査を極端に厳格化しています。

実態が伴っていないのに、以下のような「お金の移動」に関わるハイリスク事業が定款に入っていると、銀行の警戒レベル(リスクスコア)が一気に跳ね上がります。

▼ 即・警戒されるNGワード例

  • 暗号資産(仮想通貨)の交換、取引及び貸借
  • 投資顧問業、投資運用業
  • 貸金業、金銭の貸借の媒介
  • 情報商材の企画、販売
  • 人材派遣業(※ペーパーカンパニーの温床になりやすいため)

例えば、本業が「内装工事業」の会社なのに、目的の最後に「暗号資産の取引」と書いてあったらどうでしょうか。

銀行の審査システムはこう判定します。

「アラート:本業と無関係のハイリスク事業あり。裏で不正な資金移動を行うダミー会社の疑い。口座開設不可」

「いつか投資で儲けたい」という個人的な願望を定款に書くのは自殺行為です。

金融庁の登録業者として正式に開業する場合を除き、これらのハイリスク事業は記載しないのが鉄則です。

もし既存の定款に入っているなら、今回の変更登記で「削除」することを強く推奨します。

「リフォーム業」では許可が下りない(許認可ブロック)

次に、行政庁(都道府県や警察署)の壁です。

彼らは、法律で定められた「魔法の文言」が一字一句正確に入っていない限り、許認可の申請書を受理しません。

「リフォーム業」や「中古品の販売」といった、世間一般で通じる言葉は、役所では通用しません。

以下に、主要な許認可における「NG例」「正解例」をまとめました。将来許可を取る可能性があるなら、必ず右側の文言で登記してください。

取りたい許可❌ 失敗する書き方
(意味は通じるが法的NG)
⭕ 成功する書き方
(行政庁の指定用語)
建設業許可リフォーム業
建築一式
ハウスクリーニング
施工管理
建築工事業
大工工事業
内装仕上工事業
塗装工事業
宅建業免許不動産コンサルティング
アパート経営
お部屋探しサポート
宅地建物取引業
不動産の売買、交換、賃貸及びその仲介並びに所有、管理及び利用
古物商許可リサイクルショップ
フリマアプリ販売
バイヤー業
古物営業法に基づく古物商
古物の売買
貨物運送業運送屋
トラック配送
引っ越し手伝い
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💡 行政書士の現場メモ(究極の失敗回避術)

「この書き方で本当に大丈夫だろうか?」

不安な場合は、登記申請をする「前」に、管轄の行政庁(県庁の建設業課や、警察署の生活安全課など)に電話をかけましょう。

「これから法人を作るのですが、定款の目的案をFAXしますので、許可要件を満たすか確認していただけませんか?」

実は、多くの担当者がこの「事前相談」に応じてくれます。

登記後の修正は3万円かかりますが、事前相談は無料です。プロはこのひと手間を惜しみません。

「iPhone修理」と書いてはいけない(商標の罠)

スマホ修理店やSNS運用代行などのビジネスでやりがちなミスが、定款に具体的な「商品名(登録商標)」を書いてしまうことです。

【危険な記載例】

  • iPhone、iPadの修理
  • Instagramの運用代行
  • YouTube動画の制作

これらはApple社、Meta社、Google社などの登録商標です。

法務局で登記自体は通ることもありますが、会社法上はともかく、商標法や不正競争防止法の観点からリスクがあります。

注意ポイント

将来、権利者から「商標権の侵害である」と警告を受けたり、プラットフォームの規約変更で名称が使えなくなったりする可能性があります。

定款は一度作れば数十年使い続ける「公文書」です。

特定の商品名ではなく、時代が変わっても通用する「一般的な名称」に置き換えて記述してください。

【安全な書き換え例】

  • 「iPhone修理」→ 「スマートフォン、タブレット等の通信機器の修理」
  • 「Instagram運用」→ 「SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の運用代行」
  • 「YouTube制作」→ 「インターネット動画コンテンツの企画、制作及び配信」

定款NGワード

4. 【ケース別】応用テクニックと特殊な書き方

ここまで「一般的な事業会社」の書き方を解説してきましたが、すべての会社が同じ戦略で良いわけではありません。

「節税目的のプライベートカンパニー」「海外取引がメインの会社」には、それぞれの目的に特化した特殊な書き方(応用テクニック)があります。

ここでは、特定のニーズを持つ起業家が知っておくべき、プロのカスタマイズ術を紹介します。

資産管理会社(副業・マイクロ法人)の場合

最近増えているのが、サラリーマンの副業や、個人投資家の節税対策として設立される「資産管理会社(マイクロ法人)」です。

この場合、対外的な信用よりも「税務署対策」や「銀行の融資(不動産投資用)」が主目的となります。

▼ 資産管理会社の目的の書き方
「何に投資するのか」を明確に記載します。

曖昧すぎると、経費計上の際に税務署から「事業関連性がない」と指摘されるリスクがあります。

  • 不動産投資の場合:
    「不動産の売買、賃貸、管理及びその仲介」
    「駐車場の経営」
  • 証券・FX投資の場合:
    「有価証券の保有、運用及び売買」
    「金融商品取引法に基づく金融商品(FX等)への投資」
  • 節税・副業全般:
    「経営コンサルティング業務」(※経費の幅を広げるためによく使われますが、銀行評価は低いため、投資目的とセットで記載します)

注意ポイント

資産管理会社であっても、銀行口座は必要です。

前述の「NGワード」で触れた通り、実態がないのに「暗号資産」や「貸金」と書くと、メガバンクや地銀では口座が作れません。

「資産管理会社だから何でもあり」ではありません。投資対象を絞り、実態のある事業のみを記載しましょう。

💡 行政書士の現場メモ(マイクロ法人の定款)

マイクロ法人の場合、自分(社長)が亡くなった後の「相続」まで見据えて定款を作ることがあります。

事業目的の中に「生命保険の募集に関する業務」を入れておき、法人保険の代理店手数料を受け取るスキームなどです。

単なるコピペではなく、税理士と相談して「将来どのような節税策を行うか」に合わせて目的を設計するのが、賢い資産管理会社の作り方です。

海外展開を見据えた「英文併記」

インバウンド(訪日外国人)向けビジネスや、越境EC(海外へのネット販売)を行う場合、取引先や決済代行会社が海外企業になることがあります。

その際、日本の定款(全部日本語)を提出すると、「何が書いてあるか分からない。翻訳(Translation)を出せ」と言われるケースが多発します。

これを防ぐ裏技が、定款の目的に最初から「英語表記」を併記しておくことです。

【登記の記載テクニック】

日本の登記簿には「日本語」しか登記できませんが、定款の条文内には、カッコ書きで英語を入れることが実務上可能です(※登記簿には反映されませんが、定款の認証時には認められます)。

または、登記簿上も読めるように「カタカナ等の日本語」とセットで工夫する手もあります。

▼ 推奨される記載例(定款案)

  • 1.インターネットを利用した通信販売業
    (E-commerce business utilizing the Internet)
  • 2.通訳及び翻訳業
    (Interpretation and translation business)
  • 3.酒類の輸出入及び販売
    (Import, export and sale of alcoholic beverages)

▼ メリット
PayPal、Wise、Stripeなどの海外系決済サービスの法人口座開設審査や、海外メーカーとの代理店契約時に、「定款(Articles of Incorporation)」の提出を求められた際、英語が併記されていれば翻訳の手間が省け、審査がスムーズに進みます。
「将来、海外と取引するかも」という方は、カッコ書きで英語を入れておくことを強くお勧めします。

英文併記された定款の事業目的例

5. 【業種別】そのまま使える! 厳選・事業目的リスト

Pro's Advice

💡 辞書サイトを使う前の「プロの助言」

事業目的の文言を探す際、検索上位にある「会社目的検索(e-mokuteki.com)」様などのデータベースサイトは、圧倒的な「単語数」があり非常に便利です。

⚠️ ただし、一つだけ注意点があります。

辞書サイトは「言葉」を教えてくれますが、「その言葉で銀行審査に通るか」「許可が取れるか」までは判定してくれません。

「言葉(素材)」はデータベースで探し、「判断(安全性)」はこの記事の基準を使う。

この使い分けが、失敗しない定款作りのコツです。

以下に、私が行政書士として「銀行・役所対策済み」の安全な文言だけを厳選しました。

◆おすすめの事業目的検索サイト◆

会社目的検索(e-mokuteki.com)

定款目的ナビ

お待たせしました。

ここからは、創業件数の多い「主要5業種」について、そのまま定款に記載できるプロ厳選の文言セットを公開します。

これらはすべて、実際に銀行口座が開設でき、許認可取得にも対応している実績のある文言です。

あなたの事業に合わせて、必要なものをピックアップして組み合わせてください。

① IT・WEB・システム開発

IT系は範囲が広いため、具体的に書きすぎると将来の足かせになることがあります。

「インターネットを利用した〜」という汎用性の高い表現を使うのがコツです。

  • 1.コンピュータシステムの企画、開発、販売及び保守
  • 2.ウェブサイト、ウェブコンテンツ及びデジタルコンテンツの企画、制作、販売、運営及び管理
  • 3.インターネットを利用した各種情報提供サービス
  • 4.アプリケーションソフトウェアの企画、開発、制作、配信、管理及び運営
  • 5.インターネット広告代理業

【Pro Advice:人材派遣のリスク】

SES(エンジニア派遣)を行う場合、「労働者派遣事業」と書く必要がありますが、この許可を取るには「資産要件(現預金2000万円以上など)」という非常に高いハードルがあります。

許可を取る予定がないのに書いてしまうと、銀行から「許可証を見せてください」と言われ、説明に窮することになります。

単なる準委任契約(SES)であれば、上記の「システムの開発」「保守」で十分カバーできます。

② 飲食・カフェ・デリバリー

飲食店は、将来「深夜営業(バー)」「テイクアウト」「キッチンカー」をやる可能性も考慮して広めに書いておきます。

  • 1.飲食店の経営
  • 2.酒類、清涼飲料水及び食料品の販売並びに輸出入
  • 3.各種イベントの企画、制作、運営及び管理
  • 4.フランチャイズチェーンシステムによる加盟店の募集及び加盟店の指導育成

【Pro Advice:酒類の販売】

お店でお酒を出すだけなら「飲食店の経営」でOKですが、お酒をボトルごとテイクアウト販売したり、ネット販売したりする場合は「酒類販売業免許」が必要です。

将来その可能性があるなら、「販売」の文言を入れておきましょう。

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③ 建設・リフォーム・内装

最も文言に厳しい業界です。「リフォーム」等の俗語は使わず、建設業法の業種区分に従って記述します。

  • 1.建築工事業
  • 2.内装仕上工事業
  • 3.大工工事業
  • 4.塗装工事業
  • 5.電気工事業
  • 6.建築工事の設計、施工、請負及び監理

【Pro Advice:29業種の確認】

建設業許可は全部で29業種あります。自分が取りたい許可に対応する文言が入っているか、必ず県庁の手引きを確認してください。

不安な場合は、すべて包括できる「建築工事の設計、施工、請負及び監理」を入れておくのが無難です。

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④ 不動産・賃貸・管理

宅建業免許を取るか、自社物件を持つだけ(大家業)かで書き方が変わります。

  • 1.宅地建物取引業
  • 2.不動産の売買、交換、賃貸及びその仲介並びに所有、管理及び利用
  • 3.不動産に関するコンサルティング業務
  • 4.住宅宿泊事業法に基づく住宅宿泊事業(※民泊やるなら必須)
  • 5.旅館業法に基づく旅館業

【Pro Advice:民泊と旅館】

インバウンド需要で民泊(AirBnBなど)をやる場合、「住宅宿泊事業」または「旅館業」の記載が必須です。

これを忘れて後から追加するケースが非常に多いので、最初に入れておきましょう。

⑤ ネットショップ(EC)・物販・古物

何を売るかによって変わりますが、中古品を扱う可能性が1%でもあるなら「古物商」の文言は必須です。

  • 1.衣料品、服飾雑貨、日用品雑貨の企画、販売及び輸出入
  • 2.インターネットを利用した通信販売業
  • 3.古物営業法に基づく古物商
  • 4.化粧品、医薬部外品の企画、製造、販売及び輸出入

【Pro Advice:古物商の要件】

警察署での古物商許可申請において、目的に「古物商」や「中古品の売買」が入っているかは厳しくチェックされます。

新品しか扱わない予定でも、返品された商品を中古として売る可能性などを考慮し、入れておいて損はありません。

⚠️ 【警告】コピペの前に最終確認を

上記のリストは「行政書士がよく使う安全な文言」ですが、あなたの会社の独自性や、管轄の自治体のローカルルール(特に建設業)によっては、微調整が必要な場合があります。

「たかが定款、されど定款」。
一度登記してしまうと、修正には必ず「3万円」がかかります。
不安なまま登記申請書を提出する前に、プロの診断を受けることを強くお勧めします。

その事業目的で、本当に「許可」が取れますか?

建設業、宅建、運送業、産廃、古物商…。
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「登記してしまった後に、許可が取れないと分かった」
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