会社設立・起業開業 失敗事例・トラブル回避

【夫婦起業の契約書】「言わなくてもわかる」は地獄の入り口。会社と家庭を守る「創業合意書」の作り方

【結論】夫婦起業の「創業合意書(株主間契約)」とは?

夫婦起業における「創業合意書」とは、家庭の事情(離婚・不仲・相続)が会社の存続を破壊しないよう、あらかじめ株式の取り扱いや意思決定権を定めておく「法的防衛壁」です。

単なる役割分担表ではなく、最悪の事態でも会社資産を守り抜くための必須ツールです。

行政書士 小野馨
こんにちは!

会社設立ナビゲーターの行政書士の小野馨です。

今回は【夫婦起業のための契約書・定款設計】についてお話します。

「私たちは夫婦だから、阿吽の呼吸でうまくいきます」

行政書士として20年、5000社以上を見てきましたが、この言葉をおっしゃるご夫婦ほど、数年後に泥沼のトラブルに陥る確率が高いのが現実です。

家庭内の喧嘩が取締役会に持ち込まれ、会社の口座が凍結したり、離婚協議で株式が人質に取られ、黒字なのに解散に追い込まれるケースを数多く見てきました。

夫婦起業で成功するために必要なのは、愛や信頼といった感情論ではなく、「公私を冷徹に分ける法的・物理的なシステム(契約書と定款)」です。

この記事では、プロの視点から「家庭が壊れても会社は守る」ための鉄壁の契約設計について解説します。

【損失回避】紙の定款で認証を受けると、印紙税4万円をドブに捨てることになります。夫婦の貴重な創業資金を守るため、2026年は電子定款一択です。

この記事でわかる4つのポイント

  • ✅ 仲良し夫婦こそ陥る「持株比率50:50」の罠
  • ✅ 離婚時に会社を守る「株式買取条項(コールオプション)」
  • ✅ 建設業許可を見据えた「役員構成」の黄金ルール
  • ✅ 定款と株主間契約の「使い分け」テクニック

夫婦起業で「契約書」を作らないとどうなるか?

結論から申し上げます。

「言わなくてもわかる」は、会社法では通用しません。

夫婦で起業する場合、多くのリスクは「家庭の事情」「会社の経営」が混ざり合うことで発生します。

契約書(株主間契約や定款の定め)がない場合、単なる夫婦喧嘩が、従業員や取引先を巻き込んだ「会社存亡の危機」に直結します。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

過去に相談を受けたご夫婦で、奥様が経理担当、旦那様が営業担当の会社がありました。

ある日、些細な喧嘩から奥様が「もう辞める!」と激怒し、会社の通帳と実印を持って実家に帰ってしまいました。

法的には奥様も取締役であり、通帳の管理権限があったため、警察も介入できません。

結果、月末の支払いができず、会社は黒字倒産の危機に瀕しました。これが「契約(ルール)」のない夫婦経営のリアルです。

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推奨画像: 夫婦が背中合わせで腕を組み、その真ん中に「会社」というひび割れたブロックがあるイラスト。

生成用プロンプト: A couple standing back to back looking angry, with a cracked building block labeled 'Company' between them. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: 夫婦起業 喧嘩 リスク

【実例】「話し合い」が通じない? 持株比率50:50のデッドロック

夫婦で起業する際、最もやりがちなミスが「資本金を半分ずつ(50%:50%)出し合う」ことです。

「平等で良い」と思われるかもしれませんが、会社法においてこれは自殺行為に等しい選択です。

なぜなら、株主総会の普通決議(役員の選任・解任など)には「過半数(50%超)」の賛成が必要だからです。

もし夫婦仲が悪化し、意見が対立した場合、お互いが50%を持っていれば、どちらの意見も「過半数」に届きません。

これを「デッドロック(膠着状態)」と呼びます。

デッドロックに陥ると、以下のような事態が発生します。

  • どんなに無能でも、相手を役員から解任できない。
  • 役員報酬を下げることができない。
  • 会社の解散すら決められない。

まさに「離婚もできない、経営もできない」という地獄の状態です。

これを防ぐためには、設立当初の「持株比率の設計」が命綱となります。

⚠️ 「50:50」にしてしまったら終わりなのか?

すでに50:50で設立してしまった場合や、どうしても対等な比率にこだわりたい場合の「デッドロック回避策」は、高度な法的テクニックが必要です。
「黄金株(拒否権付種類株式)」「オッズ・イーブン条項」など、専門的な解決策を以下の記事で徹底解説しています。

【詳細】持株比率50:50の「デッドロック」解消・回避マニュアル >

📌 この章のポイント

夫婦の「感情」と会社の「議決権」は切り離すべきです。契約書なしのスタートは、将来のトラブルを「運任せ」にするのと同じです。

まずは「50:50」のリスクを理解しましょう。

https://d-teikan.com/deadlock-resolution/

作成すべきは「創業合意書(株主間契約)」と「定款」

会社設立において「定款」を作ることは義務ですが、夫婦起業においてはそれだけでは不十分です。

私たちは、定款に加えて「創業合意書(株主間契約書)」を作成することを強く推奨しています。

「定款があれば十分ではないか?」と思われるかもしれませんが、この2つは役割も、法的性質も全く異なります。

夫婦という特殊な関係だからこそ、この2階建ての構造が必要なのです。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

以前、「離婚したら夫は代表印を置いて即座に退任すること」という条文を定款に入れたいと相談された奥様がいらっしゃいました。

お気持ちは分かりますが、定款は公証役場で認証を受け、一部は登記所で誰でも閲覧可能な状態になります。

家庭の生々しい事情を「公開情報」である定款に書くのは、社会的信用の観点からお勧めできません。こういった内容は、非公開の「契約書」で結ぶべきです。

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推奨画像: 「定款(Public/公開)」と書かれた書類と、「契約書(Private/秘密)」と書かれた封筒の比較イラスト。

生成用プロンプト: Comparison illustration of a document labeled 'Articles of Incorporation (Public)' and a sealed envelope labeled 'Founders Agreement (Private)'. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: 定款 株主間契約 違い

定款だけでは足りない?「株主間契約」が必要な理由

定款と株主間契約(創業合意書)の最大の違いは、「公開されるか否か」「変更の容易さ」です。

定款は「会社の憲法」であり、商号や目的、発行可能株式総数などの基本事項を定めます。これは登記され、取引先や金融機関も確認できる公的な書類です。

そのため、内容を変更するには「株主総会の特別決議」が必要となり、手続きも厳格です。

一方、創業合意書(株主間契約)は、あくまで「株主同士(夫婦間)の私的な契約」です。ここには、定款には書きにくい以下のような内容を盛り込むことができます。

  • 離婚時の株式の買取価格(例:純資産額の50%で強制的に買い取る)
  • 役員報酬の決定プロセス(例:家計への拠出額を決めた上で報酬を設定する)
  • 競業避止義務の強化(例:離婚後3年間は同業種での起業を禁止する)

ネット上に落ちている「無料の定款雛形」や「一般的な契約書雛形」は、あくまで他人同士の起業を想定しており、夫婦特有の「家計と経営の分離」や「感情的対立時の解決策」までは網羅されていません。

定款で「会社の骨組み」を作り、創業合意書で「夫婦のリアルな約束」を縛る。

この両輪が揃って初めて、安心して事業にアクセルを踏むことができるのです。

📌 この章のポイント

定款は「対外的な顔」、契約書は「夫婦の内緒話(法的拘束力あり)」です。すべてを定款に詰め込もうとせず、リスクの高い条項こそ、柔軟に変更可能な契約書で管理しましょう。

夫婦パートナーシップ契約書に入れるべき「3つの鉄則条項」

夫婦間の契約書において、抽象的な「努力目標」は意味を成しません。法的に効力を持ち、いざという時に自動的に発動する「トリガー(引き金)」を仕込む必要があります。

ここでは、5000社の設立支援を行ってきた経験から、夫婦起業で絶対に盛り込むべき「3つの鉄則条項」を解説します。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「喧嘩したら第三者を交えて話し合う」という条項を入れたがる方がいますが、プロとしてはお勧めしません。泥沼の喧嘩中に、冷静な第三者選定など不可能だからです。

「喧嘩したらA案(CEOの決定)に従う」または「B氏(顧問税理士等)の裁定に従う」と、最初から「最終決定権者」を固有名詞で指名しておくのが、事業を止めないコツです。

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推奨画像: 3つの鍵(意思決定、金銭、出口)が描かれた盾のイラスト。

生成用プロンプト: Three golden keys labeled 'Decision', 'Money', and 'Exit' on a shield. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: 夫婦起業 契約書 条項

① 意思決定権の所在(CEOはどちらか)

会社法第348条では、取締役が複数の場合、業務執行は「取締役の過半数」で決するとされています。

しかし、夫婦2人の取締役会で意見が割れれば、決定率は50%となり何も決まりません。

したがって、契約書には「意見が対立した場合、最終的には代表取締役〇〇の決定に従う」という、残酷なまでの権限集中条項が必要です。

また、誰を代表にするかは、将来の事業展開に直結します。

⚠️ 将来、建設業・運送業許可を取る予定のご夫婦へ

もし将来的に「建設業許可」「運送業許可」の取得を目指している場合、代表者(経営業務の管理責任者)には「5年以上の経営経験」等の厳しい要件が求められます。

単に「妻の方がしっかりしているから」という理由で、実務経験のない奥様を形だけの社長にすると、数年後に許可が取れず、数千万円の元請け工事を逃すことになります。

許認可ビジネスを目指すなら、必ず「実務経験がある方」を代表取締役に据えてください。

≫ 【参考】建設業許可の要件(経営業務の管理責任者)とは?

② 資金と報酬の分離(家計と会社の財布)

「会社の金」と「家の金」の境界線が曖昧になることは、税務調査において最大の攻撃材料となります。いわゆる「公私混同(私的流用)」です。

契約書では、以下のルールを数値で定めることを推奨します。

  • 役員報酬の固定: 毎月定額(定期同額給与)とし、期中の変更は原則行わない。
  • 経費の範囲: 自宅家賃を経費にする場合、床面積按分(例: 30%)を明記し、それ以上の「生活費」は会社口座から引き落とさない。
  • 貸付の禁止: 会社から個人への貸付(役員貸付金)は、銀行融資の審査でマイナス評価となるため、原則禁止とする。

③ 出口戦略(離婚・死亡時の株式買取条項)

ここが最も重要、かつ「重い」部分です。万が一、離婚することになった場合、配偶者が持っている自社株はどうなるのでしょうか?

何も決めていなければ、離婚した元夫(または元妻)が、そのまま株主として居座ることになります。

株主総会のたびに元パートナーに招集通知を送り、配当を要求される未来を想像してください。経営などできるはずがありません。

これを防ぐため、以下の「強制買取条項(コールオプション)」を定めます。

  • 【条項例】
    「甲および乙が離婚した場合(協議離婚・調停離婚・裁判離婚を問わない)、甲(代表者)は乙(配偶者)に対し、乙が保有する全株式を売り渡すよう請求することができ、乙はこれに応じなければならない。」
  • 【価格の決定】
    「その際の買取価格は、直近の決算書における『純資産額』を基準とする(※または額面金額とする)。」

このように、「離婚=株式没収(適正価格での買取)」というルートを確定させておくことで、会社を人質に取った泥沼の財産分与争いを回避できます。

📌 この章のポイント

「誰が決めるか」「金はどう分けるか」「別れる時はどうするか」。

この3点を書面化することは、不信感の表れではなく、お互いの人生と事業を守るための「最強の保険」です。

[比較表] 素人の「口約束」 vs プロの「法的合意」

「夫婦なんだから、紙なんてなくても信頼関係でなんとかなる」
そう思っている方ほど、いざトラブルになった時の「コスト」と「時間」の損失を甘く見ています。

口約束(紳士協定)と、プロが作成した法的合意(定款・株主間契約)では、トラブル発生時の解決スピードに天と地ほどの差が生まれます。以下の比較表をご覧ください。

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推奨画像: 崩れ落ちる積み木(口約束)と、鉄筋コンクリートの土台(法的合意)の対比イラスト。

生成用プロンプト: Comparison of collapsing wooden blocks representing 'Verbal Agreement' and a reinforced concrete foundation representing 'Legal Contract'. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: 夫婦起業 契約書 メリット 比較

比較項目素人の「口約束・メモ」プロの「法的合意・定款」
証拠能力なし(言った言わないの水掛け論)最強(署名捺印により確定)
強制力相手の良心任せ(拒否されたら終わり)法的拘束力あり(裁判でも勝てる)
解決コスト弁護士費用 50万円〜(調停・裁判)ほぼ0円(契約条項の自動執行のみ)
解決スピード1年〜3年(泥沼化)即日〜1週間
会社の運命経営ストップ・解散・倒産事業継続(個人間の問題として処理)

トラブル発生時のコストと解決スピードの差

表の通り、最大の違いは「トラブルが起きた後のコスト」です。

契約書がない場合、離婚や対立が発生すると、お互いの弁護士を通じて「財産分与」や「株式の評価額」を争うことになります。着手金だけで数十万円、解決まで数年かかることもザラです。

その間、会社の銀行口座は凍結リスクに晒され、重要な経営判断は一切できません。

一方、プロが作成した「創業合意書」があれば、話し合いは不要です。

「第〇条に基づき、株式を買い取ります。代金は〇〇円です」と通知するだけで手続きが完了します。

感情が入り込む隙間をなくし、事務的に処理できることこそが、最大のメリットです。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「弁護士を入れるとお金がかかるから」と、ネットの無料雛形で済ませようとする方がいます。しかし、条項の不備(例:買取価格の算定方法が曖昧など)があると、結局は無効となり、裁判で数百万円を失うことになります。
最初の数万円(専門家への作成依頼費)をケチった代償は、あまりにも高くつきます。

📌 この章のポイント

契約書は「不信の証」ではなく、「コスト削減のツール」です。将来の弁護士費用数百万円を、今の数万円でセーブする。経営者としてどちらが賢い選択かは明白です。

将来の「許認可取得」を見据えた役員構成

会社設立はゴールではありません。特に、建設業、運送業、産廃業、宅建業などの「許認可ビジネス」を考えているご夫婦にとって、設立時の役員構成は死活問題となります。

「とりあえず妻を社長にしておこう(自分は会社員を続けたいから)」といった安易な判断が、数年後に「許可が取れない」という致命的な壁となって立ちはだかるケースが後を絶ちません。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「夫が現場、妻が経理」で建設業を営むご夫婦。法人化の際、節税目的で奥様を代表取締役にしましたが、奥様には「建設業の経営経験」がありませんでした。
5年後、元請けから「許可を取れ」と言われましたが、代表である奥様に要件がないため許可が下りず、数千万円の工事契約を逃す結果に。役員登記は、税金だけでなく「許可要件」を見て決める必要があります。

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推奨画像: ヘルメット(建設業)とトラック(運送業)のアイコンの前に立ちふさがる「Experience Required(経験必須)」の壁。

生成用プロンプト: A wall labeled '5 Years Experience Required' blocking the path to icons of a construction helmet and a delivery truck. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: 建設業許可 経営業務の管理責任者 要件

建設・運送業を目指すなら「経管・常勤」要件に注意

許認可、特に建設業許可を取得するためには、「経営業務の管理責任者(経管)」というポジションの人が常勤役員の中に1名必ず必要です。

この「経管」になるための条件は非常に厳しく、原則として「建設業での役員経験が5年以上」必要となります。

  • 失敗パターン: 経験豊富な夫が「平社員」や「非常勤役員」になり、未経験の妻が「代表取締役」になる。
    → 夫は常勤役員ではないため経管になれず、妻は経験不足でなれない。結果、許可取得不可。
  • 成功パターン: 経験豊富な夫を「代表取締役(または常勤取締役)」にし、妻も「常勤取締役」として登記する。
    → 夫の経験で許可を取得。さらに妻も役員経験年数を稼げるため、将来の事業承継対策にもなる。

また、ここで言う「常勤」とは、単に毎日出社しているだけでなく、「その会社の社会保険に入っていること」で証明を求められるのが一般的です。「夫は他社でサラリーマンをしながら、副業で役員」という状態では、常勤性は認められません。

夫婦の役割分担は自由ですが、対外的な「役員登記」だけは、将来取りたいライセンスに合わせて戦略的に配置してください。

🚧 建設業許可の「要件」を完全チェック

建設業許可には「ヒト(経管・専任技術者)」「モノ」「カネ」の3大要件があります。設立後に「資本金が足りなかった!」と慌てないよう、以下の専門サイトで詳細要件を必ず確認してください。

≫ 【専門サイト】建設業許可・完全攻略ガイド(行政書士 小野馨監修)

📌 この章のポイント

役員構成は「税金」だけで決めてはいけません。「誰が許可の要件を満たすキーマンか」を見極め、その人を確実に常勤役員として登記しましょう。

【Q&A】夫婦起業の「死角」を埋めるリスク管理

最後に、多くのご夫婦が見落としがちな「死角(盲点)」について、Q&A形式で解説します。

特に「相続」と「連帯保証」は、発生した時のダメージが壊滅的ですので、必ず目を通してください。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「遺言書なんて年寄りが書くもの」と思っていませんか?
会社法では、株主が死亡した場合、その株式は一旦相続人全員の「準共有」となります。遺産分割協議が整うまで、誰も議決権を行使できない「経営空白」が生まれるのです。若くても、経営者になった瞬間に遺言書(または死後事務委任契約)は必須アイテムとなります。

Q1. 夫が急死したら、前妻の子や疎遠な親族が株主になる?

A. 対策をしない限り、そのリスクは非常に高いです。

株式会社において、株式は「財産」ですので、相続の対象となります。

もし夫(大株主)が亡くなり、遺言書がなかった場合、株式は法定相続人に分配されます。

ここに「前妻との子」や「仲の悪い兄弟姉妹」が含まれていた場合、彼らが突然「株主」として会社に現れ、経営に口を出したり、法外な買取価格を要求してくる可能性があります。

これを防ぐための法的防衛策は主に2つです。

  1. 売渡請求条項(会社法第174条)を定款に入れる:
    「相続によって株式を取得した者に対し、会社が『その株を会社に売ってください』と強制的に請求できる」という条項です。これにより、望まない第三者が株主になるのを防ぎ、経営陣(残された妻など)が株式を回収できます。
  2. 属人的定め(会社法第109条第2項):
    「株主ごとに異なる扱いをする」という定款の定めです。例えば、「夫の死後、妻の議決権を10倍にする」といった設定も(設計次第では)可能であり、相続による議決権の希薄化を防げます。

これらは高度な定款設計が必要ですので、必ず専門家にご相談ください。

Q2. 融資の「連帯保証人」は夫婦両方がなるべき?

A. 絶対に避けるべきです。「共倒れ」を防ぐのが鉄則です。

創業融資(日本政策金融公庫など)を受ける際、代表者は連帯保証人になることが一般的です(※現在は経営者保証ガイドラインにより不要なケースも増えていますが)。

しかし、妻まで連帯保証人になる必要はありません。

もし夫婦両方が連帯保証人になってしまうと、万が一会社が倒産した際、「世帯全員が破産」することになります。再起不能です。

注意ポイント

リスクヘッジの観点から、「夫はリスクを取る(保証人)」「妻は保証人にならず、個人の資産(預金や実家)を守る」という役割分担を徹底してください。

銀行員に「奥様も保証人に」と言われても、安易に応じてはいけません。

📷 画像挿入指示

推奨画像: ドミノ倒し(共倒れ)を食い止める「ストッパー」のイラスト。

生成用プロンプト: A hand stopping dominoes from falling, symbolizing risk management. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: 夫婦起業 連帯保証人 リスク

Q3. 資本金は「見せ金」でも大丈夫?

A. 違法です。絶対にNGです。

「とりあえず知人から借りて、通帳に記帳だけしてすぐ返す」という行為は「見せ金(預合)」と呼ばれ、会社法違反(公正証書原本不実記載等)に問われる犯罪です。

夫婦の自己資金(へそくりや独身時代の貯金)をかき集めて資本金にするのはOKですが、実体のないお金を資本金に見せかけるのは絶対にやめてください。

⚠️ 【警告】自己判断のリスクと「見えないコスト」

「自分でやれば無料」は間違いです。定款の不備による再申請の手間、将来的な修正費用(3万円〜)、そして何より「本業に集中できない時間的損失」は計り知れません。

【毎月3名様限定】会社設立費用を4万円安くしませんか?

いきなり契約する必要はありません。
まずはあなたの定款案に法的リスクがないか、無料の『定款診断』を受けてみませんか?

行政書士としての「法的調査」と、電子定款認証の実績に基づき、確実にコストダウンできるか正直にお伝えします。

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