【結論】楽天証券の「法人口座審査落ち」とは?
楽天証券の法人口座審査落ちとは、単なる書類不備ではなく、定款の「事業目的」やオフィスの実態から「マネーロンダリングのリスクがある」とAIまたは担当者に判定された状態です。
しかし、適切な「定款変更」と「実態証明」を行えば、復活の可能性は十分にあります。

電子定款実績5000件 行政書士の小野馨です。
今回は【楽天証券の法人口座審査落ち!定款の「NGワード」3選と再審査で復活するプロの修正術】についてお話します。
「まさか、ウチの会社が審査に落ちるなんて……」
会社を設立し、意気揚々と楽天証券に法人口座を申し込んだものの、届いたのは冷徹な「総合的な判断により、口座開設をお断りさせていただきます」というメール一通。
理由を聞いても「お答えできません」の一点張りで、事業計画が全てストップしてしまう。
これは多くの起業家が直面する、創業直後の最大の壁です。
注意ポイント
ネット上には「資本金が足りない」「固定電話がない」といった憶測が飛び交っていますが、行政書士として5000社以上を見てきた私からすれば、原因の8割は「定款(事業目的)の書き方」と「犯収法(犯罪収益移転防止法)への対策不足」にあります。
この記事では、金融機関のAML(アンチ・マネーロンダリング)基準に基づき、審査で即座に弾かれる「定款のNGワード」を具体的に公開します。
さらに、審査に落ちてしまった状態から、定款を変更し、堂々と再審査で合格するための「復活のロードマップ」を、実務家の視点で包み隠さず解説します。
法人口座がない期間は、ビジネスにおいて「死」を意味します。取引先からの信用失墜を防ぐためにも、今すぐ定款を見直し、最短ルートで口座を開設しましょう。
この記事でわかる4つのポイント
- ✅ 楽天証券の審査で弾かれる「3つの致命的理由」と裏事情
- ✅ 【即死回避】定款に入れてはいけない「NGワード」リスト
- ✅ 審査落ちから復活するための「定款変更」具体的3ステップ
- ✅ どうしてもダメな時の「滑り止め銀行」活用戦略
なぜ落ちた?楽天証券の審査で弾かれる「3つの致命的理由」と裏事情
結論から申し上げます。
楽天証券やネット銀行の法人口座審査において、「運」や「担当者の機嫌」で落ちることはまずありません。
落ちる時、そこには必ず「客観的な不備」が存在します。
特に、対面で話ができるメガバンクや地方銀行と違い、ネット証券・銀行は「書類(データ)」だけで判断を下します。
つまり、定款や登記簿に記載された文字情報が、銀行内部の審査基準(コンプライアンス・スコアリング)を1点でも下回れば、その瞬間にAIまたは審査担当者によって機械的に弾かれるのです。
私が5000社以上の支援現場で見てきた中で、審査落ちの9割を占める「3大要因」を、銀行側の論理で徹底解説します。
【理由1】定款の「事業目的」が広すぎる・一貫性がない(最重要)
審査落ち原因の不動のNo.1は、定款の「目的(事業内容)」です。
注意ポイント
多くの起業家が、「将来やるかもしれないから」と、思いつく限りの事業を定款に詰め込みますが、これが最大の罠です。
銀行の審査担当者(およびAMLシステム)は、以下の3つの視点で定款を「採点」しています。
- 事業の一貫性(法人格の濫用疑義):
例えば、社名が「〇〇コンサルティング」なのに、事業目的に「中古車の販売」「飲食店の経営」「ネイルサロン」「雑貨の輸入」などが羅列されている場合です。
これを専門用語で「脈絡のない多角化」と呼びます。銀行側はこれを「実態のないペーパーカンパニー」または「犯罪収益を隠すためのダミー会社(マネーロンダリングの温床)」として最高レベルの警戒対象にします。「何でも屋」は、銀行にとって「何をしているか不明な会社」と同義なのです。 - 許認可が必要な事業の記載:
目的に「建設業」「不動産業」「人材派遣業」「古物商」などが含まれている場合、銀行は「許認可証のコピー」の提出を求めることがあります。
もし「これから取る予定です」と答えても、銀行によっては「許認可が取れてから来てください」と門前払いします。実体のない段階での口座開設を防ぐためです。 - 「前各号に付帯する一切の業務」の解釈:
インターネット上の無料ひな形(コピペ定款)によくある文言ですが、これ自体は問題ありません。しかし、その前の「本体の事業」が具体的でない場合、この文言は「何でもありの抜け穴」と解釈され、審査のマイナス要因になります。
楽天証券の場合、特に「投資」「金融」「暗号資産」に関連するワードにはアレルギーに近い拒否反応を示します。
自社のプラットフォーム(証券口座)を、不透明な投資勧誘や詐欺商材の決済に使われることを極端に恐れているからです。
具体的なNGワードについては次章で詳述しますが、定款は「あれもこれも」ではなく、「今やる事業」に絞って記載するのが、口座開設への最短ルートです。
【理由2】オフィスの実態がない(バーチャル・自宅・固定電話なし)
次に多いのが、「事業を行う場所(オフィス)」の実態証明不足です。
ここは法的な「犯罪収益移転防止法(犯収法)」が深く関わってくる領域であり、銀行側も最も神経を使うポイントです。
■ バーチャルオフィスの「住所貸し」リスク
住所が「東京都〇〇区...」と立派でも、それが「月額数千円のバーチャルオフィス」であることは、銀行のデータベースですぐに露見します。
バーチャルオフィスが全て悪というわけではありませんが、「郵便物の転送サービスのみ」で「物理的な作業スペースがない」契約の場合、審査通過率は著しく低下します。
過去に詐欺グループが同じ住所を使っていた場合、その住所全体が「ブラックリスト入り」しているケースも多々あります。
■ 自宅兼オフィスの「契約違反」チェック
「自宅兼事務所でも登記はできる」というのは会社法の話であり、銀行審査は別物です。
賃貸マンションを本店にしている場合、銀行は「賃貸借契約書」の提出を求めることがあります。
ここで「使用目的:居住用」となっている物件で、勝手に法人登記をしていると、「契約違反のリスクがある法人(=いつ退去させられるかわからない不安定な法人)」と見なされ、口座開設を断られます。
自宅で開業する場合は、大家さんや管理会社から「事務所使用承諾書」をもらうか、SOHO可の物件である必要があります。
■ 固定電話という「信頼の証」
今の時代、携帯電話(090/080)だけでビジネスは回ります。しかし、銀行審査において固定電話(03や06などの市外局番)は、「そこに物理的に存在していることの証明」として機能します。
携帯電話のみの場合、「いつでも逃げられる(連絡がつかなくなる)」と判断され、スコアが下がります。IP電話(050)も最近は取得が容易なため、信用度は低めです。
月額数千円のコストを惜しんで数百万の融資や口座開設の機会を失うのは、経営判断としてナンセンスです。
会社設立と同時に固定電話を引くことは、現代でも最強の「実在証明」なのです。
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推奨画像: 審査における「オフィスの信用度」ピラミッド図(上から:自己所有ビル>賃貸オフィス>自宅兼(許可あり)>バーチャルオフィス)
生成用プロンプト: Pyramid chart illustrating corporate office credibility levels for bank screening. Top tier: Owned Building, 2nd tier: Rented Office, 3rd tier: Home Office (permitted), Bottom tier: Virtual Office. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.
Alt属性: 楽天証券法人口座審査 オフィス形態 信用度
【理由3】資本金不足と「犯収法」による銀行側の防衛本能
3つ目は、会社の「体力」と、銀行が抱える法的リスクの背景です。
■ 「資本金1円」が招く門前払い
会社法上、資本金は1円でも設立可能です。
しかし、実務上、資本金1円の会社が法人口座を作るのは至難の業です。
銀行はこう考えます。
「パソコン1台買うにも社長個人からの借入が必要な会社が、継続的に事業を行えるのか?」と。
資本金の額は、そのまま「会社の信用力」と直結します。
業種にもよりますが、最低でも「初期経費+3〜6ヶ月分の運転資金」に相当する額(一般的には50万円〜100万円以上)を設定しておくのが、審査通過のための安全圏です。
■ 「総合的な判断」の正体=コンプライアンス防衛
審査に落ちた際、理由を聞いても「総合的な判断です」としか答えられず、電話を切られた経験はありませんか?
これに腹を立てても意味はありません。
銀行は犯罪収益移転防止法(犯収法)等の法律により、疑わしい取引を未然に防ぐ義務を負っています。
もし銀行が「定款の『コンサルティング』という言葉が曖昧だからダメでした」と理由を開示してしまうと、どうなるでしょうか?
反社会的勢力や犯罪グループは、その情報を元に定款を修正し、外見だけ綺麗な「隠れ蓑法人」を作って再申請してきます。
注意ポイント
つまり、「審査理由の非開示」は、銀行による嫌がらせではなく、日本の金融システムを守るための「セキュリティ・ファイアウォール」なのです。
この壁を突破するには、電話でクレームを入れるのではなく、こちらの身の潔白(適法性・実在性)を、客観的な書類(定款・契約書・ホームページ)で完全に証明するしかありません。
[/st-mybox]💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
「どうしてもバーチャルオフィスで口座を作りたい」という相談もよく受けます。
その場合、私は「GMOあおぞらネット銀行」や「住信SBIネット銀行」への申請を勧めつつ、徹底的な補強資料の作成を支援します。
具体的には、会社案内(パンフレット)、取引先との契約書や請求書(実態がある証拠)、創業計画書などを添付します。バーチャルオフィスであることの「合理的理由(IT業で完全リモートなど)」を説明できれば、審査に通る確率は格段に上がります。
「スペックが低いからダメ」と諦める前に、「どう説明すれば信用されるか」を考えるのが、プロの戦略です。
[定款攻略] 審査AIに嫌われる「NGワード」と修正実例
楽天証券をはじめとするネット銀行の審査は、AI(人工知能)によるキーワード抽出と、人間による目視チェックの二段構えで行われています。
注意ポイント
ここで恐ろしいのは、たった一つの「NGワード」が含まれているだけで、他の項目がどれだけ完璧でも「ハイリスク」と判定され、即座に不合格になる可能性があるということです。
5000社の定款を見てきた私が、審査現場で「即死」扱いされやすい危険なキーワードと、それを回避するための修正テクニックを公開します。
【即死】「投資」「暗号資産」「FX」が含まれるリスク
もしあなたの定款に、以下の単語が含まれていたら、口座開設の難易度は「S級(激ムズ)」に跳ね上がります。
現在、金融機関が最も警戒しているのが「投資詐欺」と「マネーロンダリング」だからです。
■ 審査AIが反応する「レッドフラグ(危険信号)」単語リスト
- ❌ 暗号資産(仮想通貨)の交換・取引・マイニング→ 最も危険です。交換業の登録がない限り、記載すべきではありません。
- ❌ 投資助言、投資顧問、FX(外国為替証拠金取引)→ 金商法の登録が必要な業種です。許可証なしで記載すると「無登録営業の疑い」をかけられます。
- ❌ 情報商材の販売、情報提供サービス→ 「情報商材」という単語自体が詐欺的な文脈で使われることが多いため、銀行は極端に嫌います。
- ❌ 未公開株の売買、ファンドの運営→ 出資法違反のリスクが高く、一般法人の口座開設では徹底的にマークされます。
これらの事業を「本気で行う」のであれば、事前に監督官庁への登録を済ませ、その証明書を添付して申請する必要があります。
しかし、「将来やるかもしれないからとりあえず入れておこう」という程度の軽い気持ちなら、今すぐ定款から削除してください。
「やらない事業」のせいで口座が作れないのは、経営戦略として完全なる悪手です。
【注意】「業務内容が不明確なコンサルティング」の書き直し方
次に多いNGパターンが、「抽象的すぎるコンサルティング」です。
コンサルタントという職業は、在庫も店舗も不要なため、実態が見えにくいビジネスの筆頭です。
❌ 悪い例(これでは落ちます):
- 「経営コンサルティング業務」
- 「各種コンサルティング業務」
- 「インターネットを利用したビジネスの企画・運営」
これでは、銀行側は「誰に? 何を? どうやって?」提供して稼ぐのか全く分かりません。実態が見えない=怪しい、というロジックです。
⭕️ 良い例(具体性を持たせる):
- 「飲食店に対する集客支援および経営コンサルティング」
- 「美容室経営に関するノウハウの提供およびコンサルティング」
- 「中小企業のIT導入支援および業務効率化に関するコンサルティング」
ポイントは「ターゲット(誰に)」と「分野(何の)」を限定することです。
ニッチであればあるほど、「専門性を持って実直にビジネスをしている」という印象を与え、審査担当者の心証(スコア)は劇的に改善します。
【改善】銀行が好む「具体的・明確」な書き方(Before/After)
審査に通る定款の黄金律は、「誰が読んでも、ひと目でビジネスモデルが映像として浮かぶこと」です。
曖昧な言葉を避け、具体的な言葉に置き換える「リライト術」を身につけましょう。
| ❌ 審査に落ちやすい記述 (曖昧・広範) | ➡ | ⭕️ 審査に通りやすい記述 (具体的・限定的) |
|---|---|---|
| インターネット事業 | ➡ | ウェブサイトの制作およびSEO対策に関する記事作成代行 |
| マーケティング業務 | ➡ | SNS(Instagram等)を活用した広告代理運用および販売促進支援 |
| 物品の輸出入および販売 | ➡ | アパレル製品、雑貨、化粧品の輸出入およびECサイトでの販売 |
| 人材育成事業 | ➡ | プログラミングスクールの運営およびオンライン学習教材の販売 |
ご覧のように、銀行が好むのは「何(商材)」を「どうする(販売・制作・運営)」かが明確な表現です。
もし、あなたの定款が左側の「悪い例」に近いなら、審査に落ちた原因は十中八九そこにあります。
「定款変更」を行い、右側の表現に修正して登記し直すことで、再審査での合格率は飛躍的に高まります。
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推奨画像: 定款の事業目的欄の「赤ペン修正」イメージ。NGワードに×印、具体的ワードに◎印。
生成用プロンプト: Close-up of a corporate document "Teikan" (Articles of Incorporation) with red pen corrections. Crossing out vague words like "Investment" and "Consulting", writing specific words like "Web Design" and "Restaurant Management". Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.
Alt属性: 楽天証券 法人口座 定款 事業目的 書き方 修正例
💡 行政書士の現場メモ(究極の裏技)
どうしても将来的に「投資事業」や「多角化」をしたい場合どうすればいいか?
答えはシンプルです。「口座開設の段階では書かない」ことです。
まずは審査に通りやすい、実態のある「本業」だけに絞って定款を作り、口座を開設します。そして口座が無事に開設できた後、必要になったタイミングで株主総会を開き、目的を追加すれば良いのです。
(※ただし、事業目的変更にも登録免許税3万円がかかります。この「3万円」は口座開設のための必要経費(保険料)と割り切りましょう。
口座がない損失に比べれば微々たるものです。)
審査落ちからの復活!「定款変更」と再申請のロードマップ
「定款のNGワードが原因で落ちた」と分かっても、多くの社長はここで二の足を踏みます。
「法務局の手続きが面倒くさい」
「登録免許税の3万円がもったいない」……
その気持ちは痛いほど分かります。
しかし、断言します。銀行の審査部に対して、電話やメールでの「口頭弁明」は一切通用しません。
彼らが信じるのは、国の公的帳簿である「履歴事項全部証明書(登記簿謄本)」に記載された事実のみです。
裏を返せば、登記簿さえ綺麗に修正してしまえば、再審査で通る確率は劇的に上がります。
ここでは、審査落ちから復活するための具体的な3ステップを解説します。
STEP1:株主総会議事録を作成し、目的変更を決議する
まず、会社内部での手続きです。
たとえ社長一人の会社であっても、法律上は「株主総会」を開き、定款の変更(目的の削除・追加・修正)を決議する必要があります。
やるべきこと:
- 「臨時株主総会議事録」の作成:「第〇号議案:定款一部変更の件」として、問題のある事業目的を削除し、具体的で適切な目的に変更する旨を記載します。
- 会社実印の押印:議事録には、法務局に登録している会社実印を押印します。
この議事録は、次のステップで法務局に提出する必須書類となります。
STEP2:法務局での変更登記申請(3万円のコストと期間)
次に、決定した内容を国のデータベースに反映させます。
管轄の法務局に対し、「株式会社変更登記申請書」を提出します。
コストと期間:
- 登録免許税: 30,000円(収入印紙で納付)※これを「高い」と感じるかもしれませんが、法人口座がないことによる「取引停止」や「個人口座利用による税務調査リスク」に比べれば、あまりにも安い保険料です。
- 審査期間: 申請から登記完了まで、通常1週間〜2週間程度かかります。
申請書には、先ほどの「株主総会議事録」と「株主リスト」を添付します。
司法書士に依頼すれば楽ですが、報酬(約2〜5万円)を節約したい場合は、法務局の相談窓口を利用すれば自分でも申請可能です。
STEP3:履歴事項全部証明書を再取得して再チャレンジ
登記が完了したら、新しい「履歴事項全部証明書(登記簿謄本)」を取得します。
ここには、修正後のクリーンな事業目的が記載されています。
再申請のポイント:
- 楽天証券へ再申し込み:前回のアカウント情報が残っている場合でも、新しい謄本のデータをアップロードし直します。
- 「事業の実態」補強資料の添付:せっかく定款を直したのですから、念には念を入れて補強します。修正後の事業内容に合致した「会社案内」「見積書・請求書(取引実態)」「ホームページのURL」などを添えられれば完璧です。
「一度落ちた会社はブラックリスト入りして二度と通らないのでは?」と心配する方もいますが、そんなことはありません。
「不備があった箇所(定款の怪しい記述)が解消された」という事実は、銀行側にとっても「コンプライアンス意識の高い会社(=改善能力のある会社)」というプラスの評価に繋がります。
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推奨画像: 定款変更から再申請までのフローチャート(株主総会→法務局申請[3万円]→新謄本取得→楽天証券再申請)
生成用プロンプト: Flowchart of the recovery process for corporate bank account application. Step 1: Shareholder Meeting, Step 2: Legal Affairs Bureau Registration (Cost 30,000 yen), Step 3: Get New Certificate, Step 4: Re-apply to Rakuten Securities. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.
Alt属性: 楽天証券 法人口座 再審査 手順 フロー
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
あるIT企業の社長様は、定款変更の3万円を渋り、半年間も個人口座で取引を続けていました。
しかし、大手クライアントから「来月から法人口座でないと振り込みができない」と通告され、慌てて私のもとへ。
結局、急いで定款変更を行いましたが、登記完了までの2週間は生きた心地がしなかったそうです。
「ビジネスの信用はお金で買える」という場面では、迷わず投資するのが経営者の正しい判断です。3万円で口座が開くなら、実質タダのようなものです。
楽天証券だけじゃない!「法人口座」確保のためのリスク分散戦略
会社経営において最も避けるべきは、「法人口座が一つもない空白期間」を作ることです。
この期間、顧客からの入金を個人口座で受け取ると、税務処理が複雑になるだけでなく、「この会社、個人口座を使ってるけど大丈夫か?」と取引先に不信感を与えてしまいます。
行政書士として強く推奨するのは、「本命(楽天)の結果を待たずに、他行にも同時並行で申し込むこと」です。
「GMOあおぞらネット銀行」や「住信SBIネット銀行」との併願
ネット銀行界隈には、楽天以外にも有力な選択肢があります。
特に、以下の2行は創業期の法人にとって強力な味方となります。
1. GMOあおぞらネット銀行(最強のサブ候補)
私が支援したクライアントの中で、楽天に落ちた後の「敗者復活戦」で最も勝率が高いのがここです。
IT企業やスタートアップへの理解が深く、審査スピードが非常に速い(最短即日〜数日)のが特徴です。「バーチャルオフィスだから」という理由だけで一律に弾くことはせず、事業実態があれば柔軟に審査してくれる傾向があります。
2. 住信SBIネット銀行
ネット銀行の最大手の一つです。楽天と同様に人気がありますが、審査基準の「クセ」が楽天とは少し異なります。
「楽天はダメだったがSBIは通った」、逆に「SBIはダメだったが楽天は通った」というケースは日常茶飯事です。
どちらか一方がダメでも、もう一方が通ればビジネスは回ります。プライドを捨てて両方申し込むのが正解です。
メガバンク・ゆうちょ銀行の審査ハードルと使い分け
「どうせなら三菱UFJや三井住友のようなメガバンクがいい」と憧れる方も多いですが、創業直後のハードルはエベレスト級です。
■ メガバンク(都市銀行)
基本的に「対面審査」が必須です。オフィスの実地調査が行われることもあり、バーチャルオフィスや自宅兼オフィスの時点で門前払いされるケースが大半です。
メガバンクの口座は「会社が成長してからのゴール」と位置づけ、まずはネット銀行で実績(入出金履歴)を作ることを優先しましょう。
■ ゆうちょ銀行
全国どこにでもあり、現金商売には便利ですが、法人口座開設の手続きは紙の書類が多く、審査に1ヶ月近くかかることもあります。
また、最近はマネロン対策で審査が厳格化しており、「ネット銀行より簡単」とは言えなくなっています。
あくまで「サブ口座」としての位置づけが賢明です。
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推奨画像: 銀行ごとの「審査難易度」と「特徴」のマトリクス図(縦軸:審査難易度、横軸:利便性。GMO・楽天・SBI・ゆうちょ・メガバンクを配置)
生成用プロンプト: Comparison chart of Japanese corporate bank accounts. Axis X: Convenience, Axis Y: Difficulty of Screening. Categories: GMO Aozora, Rakuten, SBI, Yucho, Mega Banks. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.
Alt属性: 法人口座 審査難易度 比較 楽天銀行 GMOあおぞらネット銀行 住信SBIネット銀行
💡 行政書士の現場メモ(リスク分散の鉄則)
「銀行口座は一つあればいい」と思っていませんか? それは危険です。
万が一、その銀行がシステム障害を起こしたり、何らかの理由で口座凍結(調査のためのロック)されたりした場合、会社のお金が一切動かせなくなり、黒字倒産するリスクがあります。
「メイン(楽天)」+「サブ(GMOなど)」の2口座体制を作るのは、リスク管理の基本です。
審査に落ちたことは、むしろ「最初から複数の選択肢を持つべき」という教訓を得る良い機会だったと捉えましょう。
【Q&A】審査の「都市伝説」を行政書士が検証(ブラックリスト・期間・書類)
ネット上の掲示板やSNSには、法人口座審査に関する無責任な噂が蔓延しています。
中には真実もありますが、多くは「たまたま運が良かっただけ」の事例です。
ここでは、これから再審査に挑む社長が知っておくべき「真実」をQ&A形式で解説します。
Q. 社長個人の「信用情報(ブラックリスト)」は審査に影響しますか?
A. 影響する可能性は高いです。ただし「即アウト」とは限りません。
【解説】
法的には「法人と個人は別格」ですが、創業直後の会社には実績がないため、銀行は審査の材料として「代表者個人の信用」を見ざるを得ません。
ポイント
銀行はCICやJICCといった個人の信用情報機関(いわゆるブラックリスト)を直接照会する権限を持つ場合と、持たない場合があります(銀行によります)。
しかし、銀行業界独自のデータベース(過去の不渡り情報や、反社データベース)は確実にチェックされます。
もし代表者が過去に「口座売買」や「金融犯罪」に関わっていた場合は100%アウトです。
単なる「クレジットカードの支払い遅延」程度であれば、事業計画書や定款がしっかりしていれば通る可能性は十分に残されています。
Q. 設立直後は不利?「半年待ってから申請」は有効ですか?
A. ただ待つだけでは無意味です。「実績」を作るなら有効です。
【解説】
「設立直後は怪しいから、半年寝かせれば通る」という噂がありますが、これは半分間違いです。
活動実態のないペーパーカンパニーのまま半年経過しても、銀行からの評価は「半年間何もしていない会社」にしかなりません。
有効なのは、「半年間、個人口座を使って取引を行い、売上の入金実績や経費の支払実績を作ること」です。
再申請の際、その通帳のコピーを提出し「これだけ活発に事業を行っています」と証明できれば、審査通過率は飛躍的に上がります。
Q. 「法人設立届出書」の控えや社会保険加入は必須ですか?
A. 楽天証券・銀行では必須級の重要書類になりつつあります。
【解説】
■ 法人設立届出書(税務署の受付印があるもの)
「ちゃんと税金を払う意思がある会社か?」を確認するため、定款や登記簿に加えて、税務署への届出控えの提出を求める銀行が増えています。
電子申告(e-Tax)の場合は「受信通知(メール詳細)」が控え代わりになります。これがないと、「税務署に存在を知らせていないモグリの法人」とみなされ、門前払いされるケースがあります。
■ 社会保険の加入
法人の場合、社長一人の会社でも社会保険への加入は法律上の義務です。
最近のコンプライアンス重視の流れから、未加入の法人に対しては口座開設を慎重にする傾向があります。「加入していること」は強力な加点要素になります。
Q. 「実質的支配者」と代表者が違うと怪しまれますか?
A. 整合性が取れていないと、マネロン(資金洗浄)を疑われます。
【解説】
申し込み時に必ず聞かれる「実質的支配者(議決権の25%〜50%超を持つ人)」の申告。
例えば、若年層や高齢者が代表者になっているのに、実質的支配者が全く別の人物(出資者)である場合、銀行は「名義貸し」や「犯罪収益の隠匿」を警戒します。
正当な理由(例:親会社からの出資、エンジェル投資家など)であれば問題ありませんが、その関係性を説明できないと、「背後に黒幕がいる」と判定され、審査落ちの直結原因となります。申告は正直に、かつ関係性を明確にする必要があります。
💡 行政書士の現場メモ(究極の裏技)
審査において「書類の不備」は論外ですが、それ以上に「虚偽の申告」は致命的です。
銀行のデータベースは共有されています。一度でも嘘をついて(例えば資本金の額を偽ったり、事業内容を偽装したりして)バレた場合、その銀行グループだけでなく、提携する他の金融機関でも「要注意顧客」としてマークされるリスクがあります。
審査を通したい一心で嘘をつくのではなく、「定款変更」や「資料作成」で事実を整えることこそが、遠回りに見えて一番の近道です。
まとめ:定款は「会社の憲法」。最初からプロに頼むべき理由
たかが口座、されど口座。事業スタートで躓かないために
ここまで、楽天証券の法人口座審査に落ちる原因と、その対策について解説してきました。
厳しいことを申し上げましたが、全ては「あなたの会社を守るため」です。
定款は、単なる「創業時の手続き書類」ではありません。
それは、銀行口座開設、許認可の取得、融資、そして将来のM&Aに至るまで、会社のあらゆる重要局面で参照される「会社の憲法」です。
ネット上の無料ひな形で「とりあえず」作った定款が、いざという時に足かせとなり、今回のように銀行口座審査で躓いたり、将来的に建設業許可や運送業許可を取る際に「目的の記載不備」で門前払いされたりすることは、実は珍しくありません。
「急がば回れ」です。
審査に落ちた今こそ、会社としての「身なり(法的構造)」を整える絶好のチャンスです。
定款を適切な形に修正し、堂々と再審査に挑んでください。銀行は、改善したあなたを必ず評価してくれます。
⚠️ 【警告】自己判断のリスクと「見えないコスト」
「自分でやれば無料」は間違いです。定款の不備による再申請の手間、将来的な修正費用(3万円〜)、そして何より「本業に集中できない時間的損失」は計り知れません。ビジネスのスタートダッシュを決めるためにも、専門家の知見を借りることを強く推奨します。
【毎月3名様限定】会社設立費用を4万円安くしませんか?
いきなり契約する必要はありません。
まずはあなたの定款案に法的リスクがないか、無料の『定款診断』を受けてみませんか?
行政書士としての「法的調査」と、電子定款認証の実績に基づき、確実にコストダウンできるか正直にお伝えします。
審査落ちからの「定款変更(目的変更)」のご相談も承っております。
※賢い起業家への第一歩。
※この記事を見たとお伝え頂ければスムーズです。
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