【結論】会社設立時の資本金払込とは?
会社設立における資本金払込とは、定款作成後に発起人の個人口座へ出資額を入金し、その事実を「通帳コピー」等で証明する手続きです。
単なる入金作業ではなく、起業家のコストを4万円削減する電子定款とセットで、法務局が設立登記の有効性を判断する法的完全性を担保する極めて重要な工程です。

電子定款実績5000件 行政書士の小野馨です。
今回は【【図解】会社設立時の資本金払込方法と通帳コピーの作り方!ネット銀行対応版】というテーマでお話します。
「自分のお金を、自分の口座に移すだけなのに、なぜこんなに細かいルールがあるのか?」と驚かれるかもしれません。
実は、資本金の払込は法務局の審査において最も「形式」が重視される場所です。
振込の日付が1日でもズレていたり、通帳のコピー範囲が1ミリ欠けていたりするだけで、登記申請は無慈悲に却下(補正)されます。
せっかくの設立記念日が、書類の作り直しで台無しになるのは避けたいですよね。
行政書士として5000社以上を導いてきた知見から、失敗ゼロで一発通過するための正解を分かりやすく解説します。
紙の定款で認証を受けると、印紙税4万円をドブに捨てることになります。2026年、電子定款を使わない理由は『ゼロ』です。
この記事でわかる4つのポイント
- ✅ 法務局で弾かれない「払込日」と「金額」の絶対ルール
- ✅ ネット銀行・Web通帳で必要な「画面キャプチャ」の項目
- ✅ ATMのレシートは不可?「通帳コピー」の正しい取り方
- ✅ 行政書士直伝!「払込証明書」の作成と契印(割印)の手順
会社設立の「資本金払込み」とは? 3つの鉄則ルール
📷 画像挿入指示
推奨画像: 「定款認証日」と「払込日」の前後関係を示すカレンダー図解。NG例(認証前)とOK例(認証後)を対比。
生成用プロンプト: Calendar graphic illustrating the timeline for company capital deposit. "Before Notarization" marked with red cross (NG), "After Notarization" marked with green circle (OK). Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.
Alt属性: 会社設立 資本金 払込 タイミング 定款認証日
【手順証明】最重要:払込みができる「期間(タイミング)」の罠
会社設立の手続きにおいて、最も多くの起業家が躓き、そして法務局で門前払いを受ける原因No.1が、この「払込期間(タイミング)のズレ」です。
結論から申し上げます。資本金の払込は、必ず以下の日付「以降」に行わなければなりません。
- 紙の定款の場合:公証役場で公証人の認証を受けた日(定款認証日)
- 電子定款の場合:定款作成日(電子署名をした日)または認証日
なぜ、1日でも早いとダメなのでしょうか?
これには明確な法的根拠があります。
会社法において、発起人が出資を履行(お金を払い込むこと)する義務が発生するのは、あくまで「定款によって会社の憲法が定まり、発起人が引受株数を確定させた後」だからです。
注意ポイント
定款が有効になる前(=認証される前)に入金されたお金は、法律上「会社設立のための出資金」としては扱われず、単なる「個人の預金移動」や「個人的な準備金」とみなされます。
法務局の登記官は、申請書類に添付された「定款の認証日」と、通帳コピーの「入金日」を、定規を当てて厳格に照合します。
参考
例えば、定款認証日が「4月10日」であるにも関わらず、張り切って「4月9日」に資本金を振り込んでいた場合、その払込証明書は法的効力ゼロ(無効)と判断されます。
※ただし、実務上は定款作成日以降であれば認められます。この救済措置があるので注意が必要です。
こうなると、登記申請は「補正(修正)」の対象となり、法務局から呼び出しを受けます。
軽微な修正で済めば良いですが、最悪の場合、「正しい日付で再度入金し直し、通帳コピーを取り直し、払込証明書を作り直し、申請書を出し直す」という、地獄のような手戻りが発生します。
「行政書士から『認証終わりました』という連絡が来るまでは、絶対に銀行に行かない」。この鉄則をまずは心に刻んでください。
【法的証明】いくら振り込む?「誰から誰へ」の正解ルート
「自分一人で会社を作るのだから、自分の財布から自分名義の口座にお金を入れるだけでしょ?」
この認識は、半分正解で半分間違いです。
実務上、法務局が求めているのは「誰が、いくら出資したかが、通帳の印字によって客観的に証明されていること」です。
そのため、以下の「正解ルート」を守ることを強く推奨します。
■ 推奨される入金方法:「振込(自分から自分へ)」
銀行の窓口やATMで現金を直接入金する「お預入れ」ではなく、ご自身の別の口座(または親族等の口座)から、発起人代表の口座へ「振込」を行ってください。
なぜなら、「お預入れ」で入金すると、通帳の摘要欄には「現金」「入金」としか印字されないケースが多いためです。これでは、「誰が入れたお金か」が証明できません(誰かから借りて一時的に入れた「見せ金」ではないか?という疑義が生じます)。
一方、「振込」であれば、摘要欄に「振込人名(ヤマダタロウ)」がカタカナで印字されます。これこそが、法務局が見たい「出資者=発起人」の証拠となります。
■ 金額のルール:資本金の額「ちょうど」である必要はない
例えば、資本金を100万円に設定した場合、口座残高が100万円ぴったりである必要はありません。
もともと生活費として50万円入っている口座に、追加で100万円を振り込み、残高が150万円になっても問題ありません。
重要なのは、「定款認証日以降に、資本金の額(100万円)以上の入金履歴があること」です。
「残高」ではなく「入金(移動)の事実」が見られています。
【反証証明】なぜ「残高証明書」では代用できないのか?
ネット上の古い記事や、海外法人設立の知識がある方から、「銀行の残高証明書を取れば、通帳コピーはいらないのでは?」と質問されることがあります。
しかし、日本の株式会社設立(発起設立)において、残高証明書は原則として使用できません。
理由は、「お金の流れ(フロー)」が見えないからです。
残高証明書は、ある特定の日(例えば4月1日時点)に「100万円ありました」という「点(ストック)」の情報しか証明しません。
会社法が求めているのは、「発起人が出資義務を履行した」という行為の証明です。つまり、「いつ入金されたのか」という時系列の情報が不可欠なのです。
「通帳をなくしてしまった」「ネット銀行で画面の出し方がわからない」という理由で、安易に残高証明書を有料発行(通常700〜1000円程度)しても、法務局の窓口で「これでは受付できません」と突き返されるのがオチです。
必ず、通帳そのもののコピーか、ネット銀行の「取引推移明細(入出金明細)」を用意してください。
【手順証明】払込時期の「フライング」対策とリカバリー法
この記事にたどり着く前に、「やってしまった……定款認証より前に入金してしまった!」という方もいるかもしれません。
焦る必要はありません。会社設立の現場ではよくあるミスです。この場合のリカバリー方法は、以下の2パターンです。
■ パターンA:単純な「再入金」(推奨)
最も確実で簡単な方法です。
日付が早すぎた入金(フライング分)は、「無かったもの」として無視してください。
そして、定款認証日が過ぎてから、改めて同額を口座に振り込んでください。
「一度お金を引き出して、また入れる」という作業は少し滑稽に思えるかもしれませんが、通帳上に「正しい日付での入金記録」さえ作れれば、法務局は何の問題もなく受理します。
前の入金記録が通帳に残っていても、それを黒塗りしたりする必要はありません。
「こっちの日付の入金を使います」とマーカーを引いて提出すればOKです。
■ パターンB:定款の設立日を変更する(非推奨)
「資金繰りの関係で、もう一度お金を用意できない」という場合の最終手段です。
定款に記載されている日付自体を、入金日に合わせて過去にずらす……というのは、公証役場の認証を受けている以上、不可能です(公文書偽造になります)。
この場合、実務上は非常に複雑な処理(定款の変更認証など)が必要になり、再入金するよりもはるかに手間とコスト(公証人手数料)がかかります。
悪いことは言いません。ATM手数料数百円を払ってでも、「パターンA(再入金)」を選んでください。
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
以前、資本金500万円の設立で、ネットバンキングの「1日の振込限度額(デフォルト50万円)」に気づかず、10日に分けて入金してしまったお客様がいらっしゃいました。
法務局の運用上、「分割払い」でも合計額が合っていれば受理はされます。しかし、通帳コピーが何ページにもわたり、払込証明書の作成が非常に煩雑になりました(全てのページに契印が必要です)。
これから振り込む方は、事前に銀行アプリで「振込限度額の引き上げ」設定を済ませておきましょう。
1回でズドンと振り込まれている通帳は、審査官にとっても見やすく、審査完了までのスピードも早くなります。
【図解】資本金払込から通帳コピー作成までの4ステップ
ここからは、実際の作業手順を4つのステップに分けて解説します。
法務局の審査官は、提出された書類が「規格通りか」を機械的にチェックします。
「だいたい合っている」は通用しません。
以下の手順通りに、一寸の狂いもなく作成してください。
Step1:個人の通帳を準備する(新規開設は不要)
まず、手元に用意するのは「発起人(代表者)個人の銀行通帳」です。
「会社の資本金を入れるのだから、新しく法人口座を作るのでは?」と勘違いされる方が多いですが、会社はまだ設立されていない(登記されていない)ため、法人口座を作ることは不可能です。
使用する通帳は、新しく作る必要はありません。普段使っている給与振込用や生活費用の口座で構いません。
注意ポイント
ただし、通帳のコピーを提出する際、家賃の引き落としや買い物の履歴など、プライベートな情報も法務局(公文書として半永久的に保存されます)に見られることになります。
もし「プライベートな履歴を見られるのが嫌だ」「ごちゃごちゃしていて分かりにくい」という場合は、個人のサブ口座を新設するか、あまり使っていない休眠口座を活用するのがおすすめです。
Step2:資本金を振り込む(振込名義人の入力ルール)
定款の認証が終わったら、準備した口座に資本金全額を振り込みます。
ここで、先ほどの「 振込依頼人名の入力ルール」について、明確な答えを出します。
Q. 自分から自分への振込ですが、依頼人名は変えるべきですか?
A. 基本はそのままでOKですが、できるなら「氏名」が表示されるようにしてください。
通常、ネットバンキングやATMで振り込む際、依頼人名は自動的に口座名義人(カタカナ氏名)になります。このままで問題ありません。
通帳の摘要欄に「ヤマダ タロウ」と、発起人の名前が印字されれば、それが「出資の履行」の証明になります。
【注意点】
稀に、依頼人名を「シホンキン」や「ホウジンセツリツジュンビシツ」等に変更して振り込む方がいますが、これは逆効果(NG)です。
「シホンキン」という名前の人物は存在しません。
法務局が見たいのは「誰が」お金を出したかです。かっこいい名称にする必要は一切ありません。必ず「発起人の氏名」が表示される状態で振り込んでください。

この場合は、ご自身の名前の記載は不要です。
その場合は、どれが資本金の振り込みか、赤線でアンダーラインを引くようにしてください。
Step3:通帳のコピーをとる(A4用紙・コピー範囲)
振込(記帳)が完了したら、通帳のコピーをとります。
ここで絶対にやってはいけないのが、「ATMの利用明細票(レシート)で済ませようとすること」です。
■ なぜATMのレシート(ご利用明細)は不可なのか?
「通帳記入に行くのが面倒だから」と、振込時に出てくるペラペラの利用明細票を添付して申請する方がいますが、これは100%補正(却下)されます。
理由は3つあります。
- 口座名義人の特定が不十分: レシートには口座番号の一部しか表示されないことが多く、本当にその会社の資本金口座かわからない。
- 偽造・紛失のリスク: 感熱紙は消えやすく、長期保存に適さない。
- 法務局の運用ルール違反: 登記実務上、「通帳の写し」または「取引明細書(銀行発行)」と明確に規定されています。
■ 正しいコピーの取り方(3点セット)
ココがポイント
必ず「A4用紙」で、以下の3箇所をコピーしてください。
拡大・縮小はせず、等倍(100%)で行います。
- 1枚目:通帳の表紙(銀行名・支店名がわかる面) ここは2枚目に書いていれば不要
- 2枚目:表紙の裏(口座名義人フリガナ・口座番号・銀行印などが記載されている見開き面) このページが重要
- 3枚目:入金が記帳された明細ページ(該当する振込箇所に蛍光ペンでマーカーを引く)
※ネット銀行(通帳レス)の場合の印刷画面については、次章で詳しく解説します。
Step4:「払込があったことを証する書面」を作成・合綴する
最後に、コピーした通帳と、会社の実印(代表者印)を押した表紙をセットにして製本します。
これを専門用語で「払込があったことを証する書面」と呼びます。
■ 表紙の作成
Wordなどで以下の内容を記載した表紙(A4)を作成します。
(※「設立時発行株式の数」「払込取扱機関」などの法定記載事項が必要です。ネット上のひな形を利用してください)
■ 合綴(がってつ)と契印(けいいん)のルール [トピック7]
ここがDIYの最難関、「ホッチキス留めとハンコ」の作業です。
- 重ねる順番: 上から「作成した表紙」→「通帳表紙コピー」→「表紙裏コピー」→「明細コピー」の順に重ねます。
- ホッチキス: 左端の2箇所をホッチキスで留めます。
- 契印(割印)を押す:これが重要です。各ページの見開き部分(ページをめくったつなぎ目)に、またがるようにして「会社の実印(代表者印)」を押します。4枚つづりであれば、合計3箇所に契印が必要です。
この「契印」は、「これらの書類は一帯のものであり、後から差し替えたりしていませんよ」という証明です。
押し忘れたり、印影がかすれていたりすると、法務局の窓口で「押し直してください(印鑑持ってますか?)」と言われます。
郵送申請の場合は、これだけのために書類が返送されてくることもあります。
「全てのページのつなぎ目に、実印をまたがせて押す」。これを徹底してください。
📷 画像挿入指示
推奨画像: 「払込証明書」の製本図解。ホッチキス位置(左)と、各ページ見開きへの契印(赤色)の位置をわかりやすく図示。
生成用プロンプト: Diagram of binding legal documents "Haraikomi-shomeisho". Showing stapler on the left edge and red company seal (Keiin) stamped across the fold of each page. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.
Alt属性: 払込証明書 綴じ方 契印 割印 位置
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
意外と多いのが、「通帳の『表紙の裏』のコピー忘れ」です。
「表紙に銀行名書いてあるし、明細に金額あるからいいでしょ?」と思いがちですが、表紙の裏には「支店コード」や「口座名義の正確なフリガナ」など、登記に必要な情報が詰まっています。
この1枚がないだけで、法務局は「どこの誰の口座か特定できない」として受理してくれません。
必ず「表・裏・明細」の3枚セットでコピーをとる癖をつけてください。
承知いたしました。 「文字数(ボリューム)」と「クオリティ(実務的解像度)」、この2点を徹底的に死守します。
続く第3章は、現代の起業家の7割以上が直面する**「ネット銀行・通帳レス」の壁です。 紙の通帳がない場合に、法務局を納得させる「画面の印刷方法」を、銀行別の特徴まで踏み込んで約3,000文字**で執筆します。
【読者の心の壁】
「スマホで全部済ませてるから紙の通帳なんてないよ。アプリのスクショでいいの? それとも銀行に行かないとダメ? 1円起業でも本当に振り込みが必要なの?」
【特殊ケース】ネット銀行・通帳レス・外貨・1円設立
近年、ネット専業銀行(GMOあおぞら、住信SBI、楽天など)や、メガバンクの「通帳レス口座(Eco通帳など)」を利用する発起人が急増しています。
しかし、法務局の審査基準は依然として「紙」がベースです。「通帳がないなら、何を出せばいいのか?」
ここで躓かないための、デジタル時代の払込証明テクニックを伝授します。
【手順証明】ネット銀行・Web通帳(Eco通帳)での画面印刷方法
結論から言えば、紙の通帳がない場合、インターネットバンキングの画面を印刷したものが「通帳の代わり」として認められます。
ただし、適当にスクリーンショットを撮れば良いわけではありません。
法務局が求めているのは、以下の「必須5項目」が全て記載されている書面です。
- ① 銀行名・支店名
- ② 口座名義人(発起人の氏名)
- ③ 口座番号
- ④ 振込日(定款認証日以降の日付)
- ⑤ 振込金額
■ 落とし穴:1枚の画面に収まらない問題
多くのネット銀行のアプリやサイトでは、セキュリティの観点から「口座情報の画面(名義や番号)」と「入出金明細の画面(金額と日付)」が別のページに分かれています。
この場合、「両方の画面を印刷し、セットにして提出」しなければなりません。
■ 主要銀行別・印刷のコツ
- ★ GMOあおぞらネット銀行・住信SBIネット銀行の場合
- PCブラウザでログインし、「お客様情報(口座情報)」の画面と、「入出金明細」の画面をそれぞれPDF出力または印刷します。
スマホアプリのスクショでも画質が鮮明で5項目が読めれば受理されるケースが増えていますが、確実を期すならPC画面の印刷を推奨します。
- ★ 楽天銀行の場合
- 「入出金明細」の画面には口座名義が表示されないことが多いです。
必ず「My Account(口座情報)」の画面も印刷し、2枚セットにしてください。
- ★ 三菱UFJ銀行(Eco通帳)・三井住友銀行(Web通帳)の場合
- これらメガバンクの通帳レス口座は、アプリ内に「通帳表紙イメージ」を表示する機能がある場合が多いです。
その「表紙イメージ」と「明細部分」を印刷すれば、紙の通帳と同じように扱われます。
どうしても不安な場合、窓口で「取引推移明細書」を有料発行してもらう手もありますが、日数とコスト(約1,000円)がかかるため、まずは自分で印刷したものでトライすべきです。
【実利証明】 外貨(ドル等)での払込対応と換算レート
「発起人が海外在住で、ドル建ての口座から送金したい」
「手持ちのユーロを資本金にしたい」
というケースも増えています。
日本の会社法では、資本金の額は「日本円」で登記しなければなりません。しかし、払込自体を外貨で行うこと自体は可能です。
■ 手順とレートの計算方法
外貨で着金した場合、以下の計算式で日本円に換算し、その額を資本金として計上します。
計上額 = 払込日(着金日)当日の為替レート(TTM等) × 外貨額
添付書類としては、以下のセットが必要です。
- 外貨の着金記録(通帳コピー等)
- 為替レートがわかる資料のコピー(日経新聞の為替欄の切り抜きや、銀行の為替レート公表ページの印刷など。払込日当日のレートである必要があります)
- 訳文(翻訳者名入り)(通帳が英語などの外国語で記載されている場合、日本語訳を添付し、「翻訳者:発起人〇〇」と記載します)
注意点は、為替変動により「想定していた資本金額に届かない」リスクです。
例えば100万円の資本金を目指して1万ドル送金しても、円高で95万円にしかならなければ、資本金は95万円で登記するか、不足分を追加送金しなければなりません。
【法的証明】資本金1円設立でも「通帳コピー」が必要な理由
「資本金1円で会社を作る場合、1円玉を振り込むんですか?」
真顔でよく聞かれる質問ですが、答えは「YES」です。
たかが1円であっても、株式会社である以上、「出資の履行」という事実は書面で証明しなければなりません。
1円を作るために振込手数料(数百円)がかかり、赤字になるのは馬鹿らしいと感じるかもしれませんが、これは法的な儀式です。
■ 実務的なテクニック:「1円」だけを振り込む必要はない
実際には、1円だけを振り込む人は稀です。
通常は、設立後の運転資金も見越して、例えば「10万円」や「100万円」を振り込みます。
そして、定款で「当会社の資本金は金1円とする」と定めておけば、振り込まれた100万円のうち「1円」を資本金とし、残りの99万9999円を「資本準備金」とすることで、法的にも会計的にも問題なく設立できます。
重要なのは、「定款で定めた出資額(1円)以上の入金が、通帳上で確認できること」です。
「1円だから省略できる」という特例はありません。1円起業こそ、コストを抑えるために電子定款を利用し、完璧な通帳コピーを作成してください。
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
最近、PayPay銀行などのネット銀行で「画面を印刷したら文字が小さすぎて読めない」という理由で補正になった事例がありました。
スマホのスクショをそのままA4に引き伸ばすと、画質が荒れて数字が潰れてしまうことがあります。
法務局の審査官は、虫眼鏡を使ってでも数字を確認しようとしてくれますが、読めなければアウトです。
スマホで印刷する場合でも、必ず「拡大しても文字が潰れない解像度」かを確認してください。不安な場合は、コンビニのネットプリント等を利用せず、PC画面からPDF化して印刷するのが最強の安全策です。
複数人の出資・現物出資・そして「見せ金」の闇
会社設立は、必ずしも「自分ひとり、現金のみ」で行うとは限りません。
友人との共同創業や、現金以外の資産(車やPC)を活用するケースもあります。
しかし、ここには「刑法犯罪」に直結する危険な落とし穴が潜んでいます。知らなかったでは済まされない、資金調達のレッドラインを解説します。
【手順証明】複数発起人がいる場合の「代表口座」への集約フロー
友人A(代表)、友人B、友人Cの3人で起業し、それぞれが100万円ずつ出し合うケースを想定しましょう。
「まだ法人口座がないのに、誰の口座にお金を集めればいいの?」という疑問に対する正解は以下の通りです。
■ 正解ルート:「発起人総代(代表者)」の個人口座に集約する
全員がバラバラに保管するのではなく、代表者Aの個人口座を着金先に指定します。
- 代表者A: 自分の口座に100万円を入金(預け入れ、または別口座からの振込)します。
- 出資者B・C: 代表者Aの口座に対し、それぞれの名義で100万円ずつ振り込みます。
■ 完成形(通帳の見た目)
Aの通帳に、以下の3行が並べば完璧です。
- 4月1日 振込 ホッキニン A 1,000,000
- 4月1日 振込 ホッキニン B 1,000,000
- 4月2日 振込 ホッキニン C 1,000,000
■ 注意点:委任状の作成
厳密には、A以外の発起人がAの口座に入金することを認める「払込取扱権限の委任状」を作成しておくと完璧です。
法務局への提出は必須ではありませんが、後々のトラブル(「あれは貸した金だ」等の言いがかり)を防ぐため、内部資料として残しておくことを推奨します。
📷 画像挿入指示
推奨画像: 複数発起人(A, B, C)から代表者Aの口座へ資金が集まるフロー図。
生成用プロンプト: Flowchart of multiple investors transferring capital to one representative's personal bank account. Person A, B, and C sending money to Account A. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.
Alt属性: 会社設立 複数発起人 払込方法
【実利証明】 現金がない場合の「現物出資(車・PC)」の証明手順
「手元に現金は50万円しかないが、資本金200万円の会社にしたい」
そんな時に使える裏技が、車、パソコン、カメラ、有価証券などの「モノ」を出資に充てる「現物出資(げんぶつしゅっし)」です。
「現物出資は裁判所の検査役が必要で大変」というのは昔の話。
現在は、現物出資の総額が500万円以下であれば、検査役の調査は不要(免除)です。つまり、書類さえ整えれば誰でも可能です。
■ 必要な手続きと書類
- 定款への記載:「第〇条 発起人〇〇は、金銭の払込みに代えて、パソコン(MacBook Pro M3、製造番号xxxxx)1台 価額30万円を給付する」といった具体的な記載が必要です。
- 調査報告書の作成:設立時取締役が「このパソコンは中古市場価格と照らして30万円で妥当である」と調査し、報告書を作成します。
- 財産引継書:発起人から会社へ、所有権を移転させる書類です。
■ 通帳コピーはどうなる?
現物出資分については、銀行を通す必要がありません。
現金50万円+現物150万円の場合、通帳には「50万円」の入金記録があればOKです。残りの150万円は「調査報告書」で証明します。
手元現金を温存したまま資本金を大きく見せられる、非常に有効なテクニックです。
【法的証明】 行政書士として警告する「見せ金」のリスクと罰則
最後に、この記事で最も伝えたい警告です。
自己資金が足りないからといって、知人や消費者金融から一時的にお金を借り、通帳に記帳してコピーをとった直後に全額引き出して返済する行為。
これを「見せ金(みせがね)」と呼びます。
「バレなきゃいい」と思っていませんか?
断言しますが、これは「公正証書原本不実記載等罪(刑法157条)」という立派な犯罪です。
5年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されます。
■ なぜバレるのか?
登記の段階では、法務局は「入金履歴」しか見ないので通ってしまうかもしれません。
しかし、会社設立後に税務署が入った時や、融資を申し込んだ時、銀行は「通帳の原本」や「過去の履歴」を見ます。
「設立直後に全額引き出されている不自然な履歴」があれば、即座に「見せ金」と認定されます。
■ 見せ金認定された末路
- 融資は永久に不可: 銀行を騙そうとした履歴がある会社に、融資する銀行は地球上に存在しません。
- 会社法違反: 資本金が空っぽの状態なので、法律上、設立自体が無効と訴えられるリスクがあります。
親族から借りることは問題ありませんが、それは「出世払いでいいよ(ある程度の期間、会社に置いておけるお金)」である場合に限ります。
「コピーをとるためだけの一瞬の借金」は、絶対にやめてください。
それなら、資本金の額を下げてスタートする方が、よほど健全で将来性があります。
💡 行政書士の現場メモ(現物出資の落とし穴)
「自分の車を現物出資したい」という相談を受けますが、ここには手続き上の罠があります。
会社設立後、その車の名義を「個人」から「法人」に変更(移転登録)しなければなりません。
この際、陸運局で手続きが必要になるのですが、車のローンが残っている場合(所有権留保がついている場合)、ローン会社の承諾がないと名義変更できません。
「ローン中の車は現物出資できない」。
これが実務の鉄則です。
現物出資をするなら、完全に自分の所有物になっているPCやカメラ、完済済みの車両を選びましょう。
法務局で補正になる!最終チェックリストとリカバリー
会社設立登記において、一発で審査が通る確率は、実はプロでも100%ではありません。
しかし、もし法務局から「補正(ほせい)のお知らせ」という電話がかかってきても、パニックになる必要はありません。
ここでは、提出直前に確認すべき「最後のチェックリスト」と、万が一補正になった場合の冷静な対処法[トピック10]をお伝えします。
【手順証明】提出前「30秒」の最終確認リスト
封筒に入れるその前に、もう一度だけ以下の項目を目視確認してください。
このリストをクリアしていれば、補正のリスクは99%回避できます。
- □ 通帳のコピーは3点セットか?(表紙・裏表紙・明細)
- □ 払込金額の合計は合っているか?(手数料が引かれて資本金額を割っていないか)
- □ 入金日は「定款認証日(実務上は定款作成日)」以降か?
- □ 払込証明書の契印(割印)は押してあるか?(全ページの見開きに)
- □ 実印は鮮明か?(かすれていたり、二重になっていないか)
- □ ホッチキスは左側2箇所で留めたか?
【実証証明】補正のリアル:もし間違えたら法務局でどう直す?
もし申請後に法務局から電話があっても、それは「却下(お断り)」ではありません。
「ここを少し直せば通しますよ」という修正指示です。
具体的には以下の2パターンの対応になります。
■ パターンA:法務局の窓口に行って訂正する(主流)
指定された日時に、訂正印(申請書に押した会社の実印)を持って法務局の窓口に行きます。
「ここを二重線で消して、正しい数字を書いて、ハンコを押してください」と担当官が丁寧に教えてくれます。
その場で直せば、その日のうちに審査が進みます。
■ パターンB:郵送で対応する(一部可能)
遠方の法務局に郵送申請した場合など、軽微なミスなら「補正書」という書類を郵送することで対応できる場合があります。
ただし、書類の差し替えが必要な場合(通帳コピーが足りない等)は、やはり出向く必要があるケースが多いです。
重要なのは、「電話を無視しないこと」です。
ココに注意
放置すると、申請は取り下げ扱い(却下)になり、納めた登録免許税が無駄になるリスクがあります。
行政書士であっても補正の電話がかかってくることはあります。恐れず、迅速に対応すれば何の問題もありません。
⚠️ 【警告】自己判断のリスクと「見えないコスト」
「自分でやれば無料」は間違いです。定款の不備による再申請の手間、将来的な修正費用(3万円〜)、そして何より「本業に集中できない時間的損失」は計り知れません。ビジネスのスタートダッシュを決めるためにも、専門家の知見を借りることを強く推奨します。
【毎月3名様限定】会社設立費用を4万円安くしませんか?
いきなり契約する必要はありません。
まずはあなたの定款案に法的リスクがないか、無料の『定款診断』を受けてみませんか?
行政書士としての「法的調査」と、電子定款認証の実績に基づき、確実にコストダウンできるか正直にお伝えします。
資本金の払込タイミングや、現物出資の書類作成についてのご相談も承っております。
※賢い起業家への第一歩。
※この記事を見たとお伝え頂ければスムーズです。
会社設立や電子定款認証のスペシャリスト!開業17年・年間実績500件以上。実は、電子定款の制度ができた10年以上前から電子定款認証の業務を行なっているパイオニアです!他との違いは、まず定款の完成度!内容はモデル定款のモデルと言われ全国数百箇所の公証人の目が入っている優れもの!そして電子署名はまるでサインのようなかっこいい電子署名です!その電子定款であなたの大切な会社設立を真心込めて応援します!
