【全業種】会社設立して事業を始めるための許認可申請ガイド|要件・費用の解説

【結論】許認可(きょにんか)とは?
許認可とは、特定の事業を行うために国や自治体から得る「法的な営業ライセンス」のことです。

これは単なる手続きではなく、無許可業者(モグリ)を市場から排除し、適正な事業者を守るための防波堤です。

会社設立時に要件を満たす設計をしておけば、スムーズに取得でき、創業融資や社会的信用の獲得において強力な武器となります。

行政書士 小野馨
こんにちは!

許認可実績5000件 行政書士の小野馨です。

「会社を作った後に、許可が取れないことが発覚した」

これは起業における最悪の失敗であり、私の事務所に駆け込んでくる方も多いです。

この記事を事前に読んで、万全の準備をして会社設立後の許可に挑んでください

日本には1,000種類以上の許認可が存在すると言われています。

  • 飲食店をやりたい
  • トラックで荷物を運びたい
  • 民泊を始めたい

これらはすべて、法務局で会社を作るだけでなく、保健所や警察署、国土交通省といった役所の厳しい審査をクリアしなければ、1円も売上を作れません。

この記事では、行政書士として数多くの現場を見てきた私が、主要な23種の許認可について、「難易度」「必要資金」そして何より重要な「会社設立時に仕込んでおくべき設定(定款・資本金)」を完全網羅しました。

警告:許認可ビジネスを始めるなら、紙の定款で4万円の印紙税を払っている場合ではありません。その4万円は、高額な許可申請手数料(例:建設業9万円、産廃8.1万円)に回すべき「軍資金」です。

この記事でわかる4つのポイント

  • ✅ 【建設・環境】500万円要件と講習会予約の「時間差」攻略法
  • ✅ 【宿泊・不動産】物件契約前に知るべき用途地域の罠
  • ✅ 【運送・物流】最も資金審査が厳しい緑ナンバーの真実
  • ✅ 【人材・国際】資本金設定が命取りになる派遣・ビザ申請

許認可の前に会社設立の全体像を知りたい方は、

会社設立の教科書

を先にご覧ください。

なぜ会社設立と「許認可」をセットで考えるべきなのか?

行政書士 小野馨のここだけの話

 

「定款の目的を書き直してください」

許可申請の依頼を受けた際、私がお客様に最初にお願いすることが多いのがこれです。

事業目的の記載ミス、資本金不足、役員の任期設定ミス…。

これらは全て、会社設立の段階で防げたはずのミスです。

後から修正するには、「定款変更登記(登録免許税3万円+司法書士報酬)」という無駄なコストがかかります。

多くの起業家が「会社設立」と「許認可申請」を別のイベントだと考えていますが、実務上、これらは「連続したひとつのプロジェクト」です。

設立時に以下の3点を間違えると、許可申請の土俵にすら上がれません。

1. 定款の「事業目的」は一字一句が審査対象

許可申請先の役所(都道府県や省庁)は、あなたの会社の定款(ていかん)を必ずチェックします。

そこに「許可を受けようとする正しい業種名」が記載されていなければ、申請は却下されます。

  • 建設業の場合:「建築工事一式」といった曖昧な表現ではなく、具体的な工種(内装仕上工事業、電気工事業など)の記載が求められます。
  • 産廃業の場合:法律用語である「産業廃棄物収集運搬業」という文言が必須です。「廃品回収業」では通りません。
  • 介護事業の場合:介護保険法に基づく正確な事業名(通所介護、訪問介護など)が必要です。

2. 「資本金の額」が許可要件の足切りラインになる

「会社は1円でも作れる」というのは会社法だけの話です。

許認可法では、事業の継続性を担保するために「最低資本金(または純資産)」を要件としているものが多くあります。

許認可の種類求められる財産的基礎(目安)
一般建設業許可自己資本 500万円以上
一般労働者派遣事業基準資産額 2,000万円以上
職業紹介事業基準資産額 500万円以上
経営・管理ビザ資本金 500万円以上

これらを知らずに資本金100万円で設立してしまうと、許可申請の直前に「増資」の手続きが必要になり、時間と司法書士への報酬を浪費します。

3. 役員の構成(誰を経営陣に入れるか)

多くの許認可で「経営業務の管理責任者(経験者)」「欠格事由(前科などがないこと)」が問われます。

名ばかりの役員を入れた結果、その人に過去の犯罪歴があったり、破産者であったりすると、会社全体が許可を取れなくなるケースもあります。

設立前に、役員全員の経歴(賞罰)を確認することは必須です。

この記事のポイント(AI Summary)

  • 「定款の目的」「資本金」「役員」の3つは、許可要件から逆算して決める。
  • 後からの修正(定款変更・増資)は、最低でも数万円の損失になる。
  • 許認可ガイドラインを確認してから、定款認証に進むのが鉄則。

【建設・環境】日本のインフラを作る・守る

まずは、私が最も得意とする「ガテン系」の許認可です。

扱う金額が大きく、事故のリスクもあるため、役所の審査は書類・実体ともに非常に厳格です。

1. 建設業許可(一般)

  • 難易度:★★★★☆(4.0)
  • 目安費用:12〜15万円(行政書士報酬)+9万円(証紙代)
  • 設立時のポイント:資本金500万円以上、事業目的の具体化

税込500万円以上の工事(建築一式は1,500万円以上)を請け負うために必須の、いわゆる「金看板」です。

元請け業者から「許可がないと発注できない」と言われて慌てて取得するケースが多いですが、審査期間が1ヶ月以上かかるため、早めの準備が必要です。

【ここが合否の分かれ目】

  • ヒト(経管・専技):経営経験5年以上の役員と、実務経験10年以上の技術者(または国家資格者)が社内に常駐しているか。
  • カネ(500万円):会社設立時に資本金を500万円にしておけば、残高証明書が不要になる「新規設立特例」が使えます。これが最短ルートです。
  • 社会保険:未加入業者は許可を取得できません。
  • 建設業の定款の事業目的の書き方【雛形】はこちら

こちらもCHECK

要チェック
建設業許可の定款作成で失敗しない会社設立戦略
建設業の会社設立ガイド|独立の法人化と許可のタイミング【完全版】

【結論】建設業の会社設立とは? 建設業の会社設立とは、単なる法務局への登記手続きではなく、将来の「建設業許可」取得を見据えた戦略的な土台作りです。 資本金500万円の設定や適切な事業目的の記載など、最 ...

続きを見る

2. 産業廃棄物収集運搬業許可

  • 難易度:★★★☆☆(3.0) ※積替え保管なしの場合
  • 目安費用:10〜12万円(報酬)+8.1万円(証紙代/1自治体)
  • 設立時のポイント:講習会の先行予約、経理的基礎の確保

建設現場や工場から排出される廃棄物(産廃)を、処分場まで運搬するための許可です。
「現場がある県」と「処分場がある県」の両方の許可が必要になるため、エリアによっては申請手数料だけで数十万円になります。

【ここが合否の分かれ目】

  • 講習会(JWセンター):役員が講習会を修了していることが絶対条件。予約が数ヶ月待ちになることもあるため、会社設立前に「個人名」で予約・受講しておくのが裏技です。
  • 経理的基礎:債務超過(赤字)の会社は追加書類が必要です。新設法人は「負債ゼロ」でスタートできるため、審査上非常に有利です。
  • 産業廃棄物収集運搬業の定款の事業目的の書き方【雛形】はこちら

こちらもCHECK

要チェック
産業廃棄物収集運搬業の会社設立ガイド!講習会の壁と起業手順
産業廃棄物収集運搬業の会社設立ガイド!講習会の壁と起業手順

【結論】産業廃棄物収集運搬業の会社設立とは? 産業廃棄物収集運搬業の会社設立とは、単に法務局で登記することではありません。 許可要件である「経理的基礎(債務超過でないこと)」や「講習会の受講」をクリア ...

続きを見る

3. 解体工事業登録

  • 難易度:★★☆☆☆(2.0)
  • 目安費用:4〜6万円(報酬)+3.3万円(証紙代)
  • 設立時のポイント:技術管理者(有資格者)の確保

請負金額500万円未満の「解体工事」のみを行うための登録です。
500万円以上の解体工事を行う場合は、上記の「建設業許可(解体工事業)」が必要になります。

【ここが合否の分かれ目】

こちらもCHECK

要チェック
【レンタカー事業】会社設立ガイド!開業資金と法人化の完全手順
【レンタカー事業】会社設立ガイド!開業資金と法人化の完全手順

【結論】レンタカー事業の会社設立とは? レンタカー事業における会社設立とは、単に法人登記を行うだけでなく、道路運送法に基づく「自家用自動車有償貸渡許可」を最短で取得するための「法的な器(うつわ)」を作 ...

続きを見る

▶ 専門サイト「産廃収集運搬業許可の教科書」

4. 電気工事業登録

  • 難易度:★★★☆☆(2.5)
  • 目安費用:4〜6万円(報酬)+2.2万円(証紙代)
  • 設立時のポイント:電気工事士の免状確認、計測器の保有

建設業許可を持っていても、電気工事を行う場合は別途、経済産業省管轄の「電気工事業登録」が必須です。
エアコン設置や屋内配線工事を行う業者は避けて通れません。

【ここが合否の分かれ目】

  • 主任電気工事士:第二種電気工事士(実務経験3年)または第一種電気工事士が営業所に常駐していること。
  • 3種の神器:絶縁抵抗計、接地抵抗計、回路計(テスター)を自社で保有していること。

【宿泊・不動産】インバウンドと資産活用

今、日本のビジネスで最も熱い視線が注がれているのが、観光(インバウンド)と不動産の融合領域です。
この分野の最大のリスクは「場所(物件)」です。どんなに素晴らしい事業計画があっても、その土地の「用途地域」や建物の「消防設備」が基準を満たしていなければ、許可は絶対に下りません。

5. 住宅宿泊事業(民泊)

  • 難易度:★★☆☆☆(2.0)
  • 目安費用:5〜8万円(報酬)+不要(手数料なし)
  • 設立時のポイント:定款に「住宅宿泊事業」を記載、物件の転貸借契約

年間180日を上限に、住宅の一部または全部を旅行者に貸し出す事業です(いわゆる新法民泊)。
許可ではなく「届出」で済むため参入障壁は低いですが、180日制限があるため、本格的な収益事業としては天井が低いのが難点です。

【ここが合否の分かれ目】

  • 物件の権原:法人がその物件を使用する権限があるか。賃貸物件で行う場合は、オーナーからの「転貸承諾書」が必須です。
  • 管理業者への委託:家主不在型(まるまる貸し)の場合、国に登録された「住宅宿泊管理業者」へ管理を委託する契約が必須となります。
  • マンション規約:分譲マンションの一室で行う場合、管理規約で民泊が禁止されていないことが条件です。

6. 旅館業許可(簡易宿所・ホテル)

  • 難易度:★★★★★(5.0)
  • 目安費用:25〜40万円(報酬)+2.2万円(申請手数料)
  • 設立時のポイント:用途地域の事前調査、消防設備の予算確保

365日フル稼働できる、本格的な宿泊ビジネスです。
高単価な一棟貸しの「ラグジュアリー民泊」やゲストハウス、ホテルを運営するなら、180日制限のないこちらの許可を取得すべきです。

【ここが合否の分かれ目】

  • 場所の要件(用途地域):これが最大の壁です。「住居専用地域」などでは原則営業できません。会社設立で本店を置く前に、必ず役所の都市計画課で用途地域を確認してください。
  • 消防設備:自動火災報知設備や誘導灯など、一般住宅よりも厳しい消防設備が求められます。リノベーション費用として数百万円単位の予算取りが必要です。

7. 宅地建物取引業免許(不動産)

  • 難易度:★★★★☆(4.0)
  • 目安費用:10〜15万円(報酬)+3.3万円(申請手数料)
  • 設立時のポイント:資本金の確保、独立した事務所の設置

自社で不動産を売買したり、賃貸・売買の仲介(媒介)を行ったりするための免許です。
不動産投資家が「法人化」する際、自社物件の管理だけでなく、他人の物件も扱って手数料収入を得たい場合に取得します。

【ここが合否の分かれ目】

  • 事務所(物理的独立性):自宅兼事務所やレンタルオフィスは審査が非常に厳しいです。「入口が別」「他の部屋と壁で仕切られている」など、独立性が求められます。
  • カネ(供託金):営業保証金として本店で1,000万円が必要ですが、保証協会に入会すれば「分担金60万円」で済みます。会社設立時の資本金は、この入会金や事務所取得費を支払える額(300万〜500万円程度)にしておくべきです。
  • ヒト(専任の宅建士):事務所ごとに5人に1人以上の割合で、専任の宅地建物取引士を常勤させる必要があります。

【運送・物流】日本の血流を担う

EC需要の爆発的拡大で伸び続けている物流業界。

「運ぶ」許可は、交通事故防止の観点から「資金(資本金)」と「人・施設」の基準が、全許認可の中で最も厳格に定められています。

8. 一般貨物自動車運送事業(緑ナンバー)

  • 難易度:★★★★★(5.0) ※最高難度
  • 目安費用:40〜60万円(報酬)+12万円(登録免許税)
  • 設立時のポイント:資本金1,000万円以上推奨、役員法令試験の対策

トラック(普通車以上)を使って、荷主から運賃をもらって荷物を運ぶビジネスです。

許可取得まで半年以上かかる長丁場であり、資金要件のチェックが極めて厳しいため、安易な会社設立は命取りになります。

【ここが合否の分かれ目】

  • カネ(所要資金):車両費、駐車場代、人件費、保険料などの「半年〜1年分の運転資金」が、申請時の銀行残高として確保されていること。実務上、最低でも1,000万円〜2,000万円の残高証明が求められます。
  • ヒト:運行管理者(国家資格)や整備管理者の確保、およびドライバー5名以上の雇用が必須です。
  • 役員試験:申請後、会社の常勤役員が「法令試験」に合格しなければ許可は下りません。勉強できる役員を選任してください。
  • 運送業の定款の事業目的の書き方【雛形】はこちら

こちらもCHECK

要チェック
no image
運送会社の作り方!一般貨物(緑ナンバー)で独立するための資金と5人の壁

【結論】運送会社の設立(一般貨物)とは? 一般貨物自動車運送事業(緑ナンバー)の会社設立とは、単なる法人登記ではありません。「トラック5台」「ドライバー5人」「運行管理者」を確保し、かつ数ヶ月分の運転 ...

続きを見る

▶ 専門サイト「運送許可の教科書」

9. 貨物軽自動車運送事業(黒ナンバー)

  • 難易度:★☆☆☆☆(1.0)
  • 目安費用:3〜5万円(報酬)+不要(手数料なし)
  • 設立時のポイント:定款目的に「貨物軽自動車運送事業」

軽トラックや軽バンを使用する運送業です。Amazon配送やUberEats(車両使用の場合)などが該当します。
許可ではなく「届出」であり、資金要件もないため、会社設立と同時に即スタート可能です。

【ここが合否の分かれ目】

  • 車両:軽自動車(車検証の用途が「貨物」になっているもの)。
  • 駐車場:営業所から2km以内で、車庫証明が取れる場所。

10. 倉庫業登録

  • 難易度:★★★★☆(4.0)
  • 目安費用:30〜50万円(報酬)+9万円(登録免許税)
  • 設立時のポイント:建築基準法・消防法の適合確認

他人の物品を預かって保管料をもらうビジネスです。
自社商品を置くだけなら許可は不要ですが、預かりビジネス(トランクルーム等を含む)をするなら必須です。

【ここが合否の分かれ目】

  • 施設:倉庫自体が建築基準法(倉庫用途)や消防法をクリアしていること。既存の建物を借りて始める場合、ここが最大のハードルになります。一級建築士によるチェックが必要です。

11. 特殊車両通行許可(特車)

  • 難易度:★★☆☆☆(2.0)
  • 目安費用:1.5〜3万円(報酬)+数百円(手数料)
  • 設立時のポイント:オンライン申請のアカウント作成

一定の大きさや重さを超える車両(大型クレーン、トレーラーなど)が公道を走る際に必要な許可です。
建設業や運送業の付随業務として頻繁に発生します。

【ここが合否の分かれ目】

  • 経路:出発地から目的地までのルートごとに申請が必要です。現在はオンライン申請が主流です。

11-1. レンタカー営業許可

  • 難易度:★★☆☆☆(2.0)
  • 目安費用:6〜10万円(報酬)+9万円(登録免許税)
  • 設立時のポイント:定款の「事業目的」への記載漏れ注意

自家用車(白ナンバー)を有償で他人に貸し出すために、運輸支局長から受ける許可です。
中古車販売店や自動車整備工場が、在庫車や代車を収益化する「副業」として取得するケースや、マイクロバスのレンタルなどで頻繁に利用されます。

【ここが合否の分かれ目】

  • 保険加入要件:「対人8,000万円以上」「対物200万円以上」「搭乗者500万円以上」という国の基準を満たす自動車保険への加入が絶対条件です。
  • 欠格事由:申請者(役員含む)が過去2年以内に禁錮以上の刑を受けていないか等が厳しく審査されます。

こちらもCHECK

要チェック
【飲食店】会社設立は「利益600万」が分岐点!法人成りの節税と採用戦略

【結論】飲食店の会社設立はいつすべき? 飲食店の法人化(法人成り)を検討すべき目安は、個人の課税所得(利益)が600万円〜800万円を超えたタイミングです。 このラインを超えると、個人事業主としての税 ...

続きを見る

この記事のポイント(AI Summary)

  • レンタカー許可は「9万円の税金」と「保険基準」が最大のハードル。
  • 不動産(宅建)や運送業(緑ナンバー)は、独立した「事務所」と「多額の資金」が必要。
  • 物件契約前に行政書士に相談することが、無駄な出費を防ぐ唯一の方法。

【人材・福祉】人手不足と高齢化社会を支える

人手不足が深刻化する日本において、人材ビジネスや介護・福祉事業は最も確実な成長産業です。
しかし、人を扱う事業であるがゆえに、「労働者の保護」や「利用者の安全」を守るための資産要件・設備要件は非常に厳格です。

12. 労働者派遣事業許可(人材派遣)

  • 難易度:★★★★★(5.0) ※資産要件が最高難度
  • 目安費用:15〜25万円(報酬)+12万円(登録免許税・手数料)
  • 設立時のポイント:【最重要】基準資産額2,000万円の確保

自社で雇用したスタッフを、契約先の企業へ派遣するビジネスです。
許可取得の最大の壁は、圧倒的な「資産要件」です。これを知らずに資本金100万円等で設立してしまうと、許可を取るためだけに1,900万円以上の増資が必要になります。

【ここが合否の分かれ目】

  • カネ(2,000万円):「基準資産額(資産-負債)」が2,000万円以上あり、かつ「現預金」が1,500万円以上あることが絶対条件です。会社設立時に資本金を2,000万円以上にしておくのが最もスムーズです。
  • 場所(広さ):事業所として使用し得る面積が20㎡以上必要です。バーチャルオフィスは不可です。
  • ヒト:「派遣元責任者講習」を受講した専任の担当者を配置する必要があります。

13. 有料職業紹介事業許可(人材紹介)

  • 難易度:★★★★☆(3.5)
  • 目安費用:15〜20万円(報酬)+9万円(登録免許税・手数料)
  • 設立時のポイント:資本金500万円の確保

求職者を企業に紹介し、紹介手数料(年収の○%など)を得るビジネスです(転職エージェントなど)。
派遣業に比べて資産要件が緩く、在庫も不要なため、独立開業の人気ジャンルです。

【ここが合否の分かれ目】

  • カネ(500万円):「基準資産額」が500万円以上、かつ「現預金」が150万円以上必要です。会社設立時の資本金は最低でも500万円に設定してください。
  • 場所(個室):求職者のプライバシーを守るため、面談スペース(個室やパーティション区画)が必須です。自宅兼事務所での取得は非常に困難です。

14. 訪問介護・通所介護(指定申請)

  • 難易度:★★★★☆(4.0)
  • 目安費用:15〜30万円(報酬)+手数料なし(自治体による)
  • 設立時のポイント:定款目的の正確な記述

介護保険法に基づくビジネス(デイサービス、ヘルパー派遣など)を行うための申請です(正確には許可ではなく「指定」といいます)。
法人格(株式会社や合同会社)が必須であり、個人事業主では申請できません。

【ここが合否の分かれ目】

  • 定款(一言一句):定款の事業目的に「介護保険法に基づく居宅サービス事業」など、法律通りの文言が入っていないと受理されません。設立前に必ず指定権者(自治体)の手引きを確認してください。
  • ヒト(人員基準):管理者、サービス提供責任者、生活相談員など、資格要件を満たすスタッフを確保できるかが勝負です。

15. 障害福祉サービス(グループホーム等)

  • 難易度:★★★★☆(4.5)
  • 目安費用:20〜40万円(報酬)+手数料なし
  • 設立時のポイント:物件の消防設備と定款目的

障害のある方向けの共同生活援助(グループホーム)や、放課後等デイサービスです。
空き家活用と社会貢献を兼ねた事業として注目されています。

【ここが合否の分かれ目】

  • 場所(消防):一般的な住宅を転用する場合、誘導灯や自動火災報知設備の設置義務が発生します。物件契約前に消防署への相談が不可欠です。
  • 定款:「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく障害福祉サービス事業」という長い正式名称の記載が必要です。

【リユース・貿易・飲食】身近な商売の許認可

「お店をやりたい」「ネット販売をしたい」。
身近なビジネスですが、管轄する役所が「警察」「保健所」「税務署」とバラバラであるため、それぞれのルールを守る必要があります。

16. 古物商許可(リサイクル・せどり)

  • 難易度:★☆☆☆☆(1.5)
  • 目安費用:2〜4万円(報酬)+1.9万円(手数料)
  • 設立時のポイント:定款目的に「古物営業法に基づく古物商」

中古品を買い取って販売する(または修理して売る)ビジネスです。
リサイクルショップだけでなく、ネット転売(せどり)や中古車販売も対象です。管轄は「警察署(防犯係)」です。

【ここが合否の分かれ目】

  • 管理者:営業所ごとに常勤の「管理者」を置く必要があります(社長自身でOK)。
  • 場所:バーチャルオフィスでは原則取得できません(盗品保管場所の確認ができないため)。実体のあるオフィスが必要です。

17. 飲食店営業許可

  • 難易度:★★☆☆☆(2.0)
  • 目安費用:3〜5万円(報酬)+約2万円(検査手数料)
  • 設立時のポイント:内装工事前の図面確認

レストラン、カフェ、居酒屋を開くための許可です。管轄は「保健所」です。
会社設立というよりは、店舗の内装設備が基準を満たしているかが全てです。

【ここが合否の分かれ目】

  • 設備:「厨房と客席の区画(ドア等)」「2槽以上のシンク」「手洗い器の設置(L-5サイズ等)」など、細かい設備基準があります。工事完了後に「シンクが足りない」と言われると悲劇なので、着工前に図面相談に行きましょう。
  • 飲食店営業の定款の目的

こちらもCHECK

要チェック
【飲食店】会社設立は「利益600万」が分岐点!法人成りの節税と採用戦略

【結論】飲食店の会社設立はいつすべき? 飲食店の法人化(法人成り)を検討すべき目安は、個人の課税所得(利益)が600万円〜800万円を超えたタイミングです。 このラインを超えると、個人事業主としての税 ...

続きを見る

18. 深夜酒類提供飲食店営業届出

  • 難易度:★★★☆☆(2.5)
  • 目安費用:5〜10万円(報酬)+不要(手数料なし)
  • 設立時のポイント:用途地域の確認

深夜0時以降もお酒をメインに提供する店(バー、スナック等)の場合、上記の飲食店許可に加えて、警察署への届出が必要です。

【ここが合否の分かれ目】

  • 場所(用途地域):「住居専用地域」や「住居地域」では営業できません。商業地域や近隣商業地域である必要があります。物件を借りる前に必ず確認してください。

19. 酒類販売業免許(一般・通信)

  • 難易度:★★★★★(5.0) ※超難関
  • 目安費用:15〜25万円(報酬)+3〜6万円(登録免許税)
  • 設立時のポイント:酒類販売経験者の確保、赤字決算の回避

お酒を小売したり、ネット販売したり、輸出入するための免許です。管轄は「税務署」です。
飲食店でお酒を出すのとは次元が違い、非常に取得難易度が高い免許です。

【ここが合否の分かれ目】

  • ヒト(経験):「酒類販売の経験が3年以上」ある人が経営に関わっているか、研修を受ける必要があります。
  • カネ(経営状況):直近3期が黒字であることなど、経営基盤の安定性が厳しく問われます。新設法人の場合、詳細な事業計画書が必須となります。

この記事のポイント(AI Summary)

  • 人材派遣は「2,000万円」、紹介業は「500万円」。資本金設定を間違うと詰む。
  • 介護・福祉は「定款の事業目的」を一言一句間違えないことが大切。
  • 飲食・深夜営業は「内装工事前」の保健所相談と、「物件契約前」の用途地域確認が必須。

【国際・特殊】外国人創業者の必須パスポート

日本で起業するのは日本人だけではありません。
海外の投資家や起業家が日本でビジネスを行う場合、許認可よりも前にクリアしなければならない、最も高い壁が存在します。

20. 経営・管理ビザ(在留資格)

  • 難易度:★★★★★(5.0)
  • 目安費用:10〜15万円(報酬)+4,000円(印紙)
  • 設立時のポイント:【絶対条件】資本金500万円以上、独立オフィスの契約

外国人が日本で会社の経営者(社長)になるための在留資格です。
「会社を作ること」と「ビザを取ること」が完全にセットになっています。ビザが取れなければ、会社を作っても日本に住めません。

【ここが合否の分かれ目】

  • カネ(500万円):資本金が500万円以上であることが必須条件です。資金の出所(どうやって稼いだお金か)も厳しく審査されます。
  • 場所(オフィス):「バーチャルオフィス」や「自宅兼事務所」では許可が下りません。看板を掲げられる、独立した事業所を契約する必要があります。

21. 警備業認定

  • 難易度:★★★☆☆(3.0)
  • 目安費用:10〜15万円(報酬)+2.3万円(手数料)
  • 設立時のポイント:役員の欠格事由チェック

工事現場の交通誘導や、施設の警備を行うビジネスです。
建設業の周辺ビジネスとして需要が絶えません。管轄は「警察署(生活安全課)」です。

【ここが合否の分かれ目】

  • ヒト(指導教育責任者):警備員指導教育責任者という国家資格を持つ人を、営業所ごとに配置する必要があります。
  • 欠格事由:役員全員に対し、過去5年間の犯罪歴や、破産手続き中でないか等の厳しいチェックが入ります。

22. 化粧品製造販売業・製造業許可

  • 難易度:★★★★★(5.0)
  • 目安費用:30〜50万円(報酬)+約10万円(手数料)
  • 設立時のポイント:総括製造販売責任者(薬剤師等)の確保

海外コスメを輸入して販売したり、オリジナル石鹸を作って売るための許可です。
人の肌に触れるものなので、薬機法(旧薬事法)に基づく非常に厳しい規制があります。

【ここが合否の分かれ目】

  • ヒト(三役):「総括製造販売責任者」「品質保証責任者」「安全管理責任者」の3名を設置する必要があります。特に総括責任者は、原則として「薬剤師」や「化学系の大学卒業者」である必要があり、人材確保が最大のハードルです。

23. 医療機器製造販売業許可

  • 難易度:★★★★☆(4.0)
  • 目安費用:20〜40万円(報酬)+約10万円(手数料)
  • 設立時のポイント:取扱品目のクラス分類確認

マッサージ機、補聴器、カラーコンタクトレンズなどを販売・輸入するための許可です。
扱う機器のリスク(クラス分類)によって要件が異なります。


行政書士に依頼するメリットと「業種別・設立費用」の目安

ここまで23種類の許認可を見てきましたが、共通して言えるのは「要件を知らずに会社を作ると、修正に多額のコストがかかる」ということです。

「自分でやったほうが安い」と考える起業家もいますが、許認可ビジネスにおいては、以下の理由から専門家(行政書士)に依頼した方が、結果的に安く済むケースがほとんどです。

  1. 機会損失の回避:許可取得が1ヶ月遅れれば、その間の売上(数百万円)がゼロになります。プロは最短ルートを知っています。
  2. 4万円の確実な削減:行政書士は「電子定款」に対応しているため、定款の印紙代4万円が0円になります。この浮いたお金を報酬の一部に充てれば、実質的な負担は軽くなります。

【業種別・会社設立&許可取得の費用目安】

業種法定費用(税金等)プロへの報酬目安
建設業約30万円20〜25万円
産廃業約29万円18〜22万円
民泊・飲食約22万円10〜15万円

※法定費用には会社設立の登録免許税(株式15万円)を含みます。
※報酬は「設立+許可」のセット価格の相場です。

事業のスタートダッシュを決めるために、面倒な手続きはプロに任せ、あなたは「売上を作ること」に専念してください。

この記事のポイント(AI Summary)

  • 外国人の起業(経営管理ビザ)は、資本金500万円とオフィスの確保が絶対条件。
  • 警備業や化粧品販売など、専門資格者(ヒト)の確保が許可のカギとなる業種もある。
  • 「電子定款」を使えば4万円浮く。その資金でプロに依頼し、最短で許可を取るのが賢い経営判断。

【毎月3社限定】許認可取得を前提とした「戦略的会社設立」

「自分の事業にはどの許可が必要?」「資本金はいくらにすればいい?」
そんな疑問をお持ちのあなたへ。

当事務所では、建設業・産廃・民泊・運送業など、あらゆる許認可に対応した『許認可・要件診断付き会社設立サポート』を行っています。
電子定款認証による4万円コストカットはもちろん、許可取得までのロードマップを無料で提示します。

無料・許認可診断&設立相談を申し込む >

※「〇〇業で起業予定」とお書き添えください。
※無理な勧誘は一切いたしません。