事業目的・定款記載例 電子定款・手続き

【雛形】建設業許可の定款目的!29業種の正しい書き方とNG例【完全コピペ用】

結論

建設業許可における「定款の事業目的」とは?

建設業許可申請における「事業目的」とは、その会社が許可を受けようとする業種(29業種)を具体的に遂行する意思と能力があるかを判断する「最初の関門」です。

単に「建設業」と書くだけでは不十分なケースが多く、記載漏れがあると許可申請が受理されず、法務局での変更登記(3万円〜)が必須となるため、一字一句の正確性が求められます。

行政書士 小野馨
こんにちは!
行政書士歴20年・電子定款5000社の実績、建設業許可専門・行政書士の小野馨です。

今回は、建設業の会社設立で最も質問が多い「定款の事業目的(第2条)」の書き方を、全29業種対応の【雛形】として公開します。

「定款の目的? ネットにあった『建設工事の請負』って書いておけば大丈夫でしょ?」

もしあなたがそう考えているなら、今すぐその定款案をストップしてください。

ポイント

建設業許可の審査は年々厳格化しており、管轄の土木事務所や建設業課によっては、「取得したい許可業種(例:内装仕上工事業、解体工事業)が具体的名称で記載されていないと認めない」という運用がなされています。

実際、お客様の相談の中で、「自分で会社を作ったが、定款の目的が曖昧すぎて許可申請を受け付けてもらえなかった」というケースが後を絶ちません。

こうなると、定款を作り直すために株主総会を開き、法務局で「目的変更登記」を行う必要があります。

ココに注意

これには登録免許税3万円と、司法書士報酬などの余計なコスト、そして約2週間のタイムロスが発生します。
急いで許可を取りたい時に、この足踏みは致命傷です。

この記事では、そのような悲劇を未然に防ぐため、現役の行政書士が実務で使用している「建設業許可に完全対応した事業目的の記載例」を包み隠さず公開します。

あなたの会社が行う工事に合わせて、そのままコピペして使ってください。

💡 建設業以外の事業(ITや飲食など)や、銀行融資全般に関する目的の書き方を知りたい方は、以下の完全ガイドを先にご覧ください。

▶ 【プロ監修】会社の「事業目的」完全ガイドへ移動する

特に注意が必要なのが「解体工事業」です。法改正により「とび・土工・コンクリート工事業」とは明確に区別されたため、古い雛形を使っていると100%許可が下りません。最新の法改正に対応した雛形を使用してください。

この記事でわかる4つのポイント

  • ✅ 審査を確実に通す「具体名+包括名」のハイブリッド記載法
  • ✅ 【全29業種網羅】建設業許可対応・目的記載リスト
  • ✅ 産廃・不動産・古物…建設業と相性抜群の「セット記載」
  • ✅ 「便利屋」「何でも屋」はNG? 審査官が嫌う表現

建設業許可が下りる「事業目的」の黄金ルール

建設業許可を目指す会社の定款において、事業目的の書き方には、絶対に外してはいけない「黄金のルール(方程式)」が存在します。

それは、「①包括的な記載」+「②具体的な業種の記載」をセットで書くことです。

この2つを組み合わせることで、どの都道府県の審査基準(ローカルルール)でも、文句を言われない「鉄壁の定款」が完成します。

「具体名」と「包括名称」のハイブリッド記載法

建設業許可の窓口(土木事務所など)では、担当官があなたの定款を見て「この会社は、申請された業種を本当にやる気があるのか?」という実体性を確認します。

その際、以下の2つの要素が必要になります。

① 包括的な記載(全体をカバーする網)
まず、建設業全体を行う意思を示すために、広い表現を入れます。

  • 記載例:「土木建築工事の請負、設計、施工及び監理」

これを入れておくことで、将来、予期せぬ工事を請け負った際も「定款の範囲内」と主張しやすくなります。

② 具体的な業種の記載(許可のターゲット)
次に、「今回、許可を取りたい業種」を建設業法上の正しい用語でズバリ記載します。

  • 記載例:「内装仕上工事業」「左官工事業」「電気工事業」

なぜこれが必要かというと、役所の担当者は「専門性」を確認したいからです。

もし「土木建築工事の請負」としか書いていない場合、担当者によっては「内装工事をやる意思が具体的に読み取れない」と判断し、定款の変更を求めてくることがあります。

(※特に東京都や大阪府などの大都市圏や、審査の厳しい地方自治体でこの傾向が顕著です)。

【行政書士推奨のハイブリッド記載例】

第2条 当会社は、次の事業を営むことを目的とする。

  1. 土木建築工事の請負、設計、施工及び監理 (←包括的記載)
  2. 内装仕上工事業、塗装工事業、防水工事業 (←ここに具体名!)
  3. 産業廃棄物収集運搬業
  4. 前各号に附帯関連する一切の事業

このように、「大きな網(包括)」と「鋭い槍(具体名)」を両方記載しておくのが、リスクゼロの正解です。

【コピペ用】29業種別・定款目的記載リスト

建設業許可は全部で「29業種」に分類されています。

定款の目的には、通称(例:リフォーム業、ペンキ屋、解体屋)ではなく、「建設業法で定められた正式名称」を記載するのが最も確実です。

※「自分がどの業種に当てはまるか分からない」という方は、先に以下の「建設業許可の教科書」でご自身の工事内容を確認してください。

間違った業種を定款に書いても意味がありません。

あなたの工事はどれ? 建設業許可「29業種」の区分と正しい選び方>

一式工事(土木・建築)の書き方

元請けとして工事全体をマネジメントする場合の記載です。
(※一般のリフォーム店や専門業者がこれを書いても間違いではありませんが、実務経験の証明が難しいため、後述の専門工事も併記することをお勧めします)

【定款記載例】

  • 土木工事業
  • 建築工事業
  • (※まとめて書く場合):土木建築工事業

専門工事(職人・専門業者)の書き方

以下のリストから、現在行っている事業、および将来行う可能性のある事業を選んで定款に記載してください。
見やすくするためにカテゴリ分けしていますが、どれを選んでもOKです。

【躯体・下地・仕上げ系】

  • 大工工事業
  • 左官工事業
  • とび・土工工事業(※足場、コンクリート打設など)
  • 石工事業
  • 屋根工事業
  • タイル・れんが・ブロック工事業
  • 鋼構造物工事業(※鉄骨工事など)
  • 鉄筋工事業
  • 板金工事業
  • ガラス工事業
  • 塗装工事業
  • 防水工事業
  • 内装仕上工事業(※クロス、床、間仕切り、リフォーム全般)
  • 熱絶縁工事業
  • 建具工事業(※サッシ、シャッターなど)

【設備・電気・通信系】

  • 電気工事業
  • 管工事業(※空調、給排水、ダクトなど)
  • 電気通信工事業
  • 消防施設工事業

【その他・特殊工事系】

  • 舗装工事業
  • しゅんせつ工事業
  • 造園工事業
  • さく井工事業
  • 水道施設工事業
  • 清掃施設工事業
  • 解体工事業(※重要・後述)

特に注意!「解体工事業」の独立問題

法改正でルール変更

平成28年(2016年)の建設業法改正により、これまで「とび・土工・コンクリート工事業」に含まれていた工作物の解体工事が、「解体工事業」として独立・新設されました。

そのため、古い定款雛形(2016年以前のもの)を使って「とび・土工工事業」とだけ書いても、解体工事の許可は下りません。

家屋やビルの解体を行う可能性がある場合は、必ず個別に「解体工事業」と明記してください。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「全部書く」のは怪しまれます
「念のため29業種全部書いておこう」というのはおすすめしません。
銀行融資や許可審査の際、「従業員1名なのに、なぜダム工事(土木一式)や清掃施設工事まで入っているのか? ペーパーカンパニーでは?」と不審がられる原因になります。

あくまで「現在やっている主力事業 + 将来3年以内にやる予定の事業(3〜5個程度)」に絞るのが、実態に即したスマートな定款です。

合わせて記載すべき「関連事業」セット

建設業を行う会社は、事業を行っていく中で必然的に「工事以外の許可」が必要になる場面が出てきます。

その時になって定款変更(3万円の出費+手続きの手間)をしなくて済むよう、相性の良い関連事業を最初からセットで記載しておくのが「プロの定款作成術」です。

以下の3つは、建設業者様の定款作成において、私がほぼ100%提案している「鉄板セット」です。

1. 産業廃棄物収集運搬業(現場のゴミを運ぶ)

建設現場で出たゴミ(木くず、コンクリート片などの産業廃棄物)を、自社のトラックに積んで処理場まで運ぶには、原則として「産業廃棄物収集運搬業」の許可が必要です。

「元請け業者が運んでくれる」という現場ばかりなら良いですが、最近は元請けから「産廃の許可も持っている業者でないと発注しない」と言われるケースが激増しています。

将来の受注機会を逃さないために、必ず入れておきましょう。

【定款への記載文言】

▼ コピペ用

  • 産業廃棄物収集運搬業
  • (※処分施設を持つ場合):産業廃棄物処分業

注意

「収集運搬業」と「処分業(焼却や破砕など)」は別物です。中間処理施設を持たない通常の建設会社であれば、「収集運搬業」だけで十分です。

2. 宅地建物取引業(自社物件を売る)

「建築工事業」と最も相性が良いのが不動産業です。

単なる請負(リフォームや注文住宅)だけでなく、将来的に「自分で土地を仕入れて、家を建てて、売る(建売住宅・不動産再販)」というビジネスモデルを目指すなら、宅地建物取引業(いわゆる宅建)の免許が必須となります。

【定款への記載文言】

▼ コピペ用

  • 宅地建物取引業
  • 不動産の売買、賃貸、管理及びその仲介

※宅建業の免許申請には、「事務所の独立性(自宅兼事務所はNGな場合が多い)」や「専任の宅建士の設置」など、建設業以上に厳しい要件があります。定款に書くのは自由ですが、実際に免許を取る際はハードルが高いことを覚えておいてください。

3. 古物商(スクラップ・中古機械)

意外と忘れがちなのがコレです。
解体工事やリフォームで出たスクラップ(鉄くず、銅線、給湯器など)を有価物として業者に売却したり、中古の建設機械・工具を安く仕入れて転売したりする場合、警察署の「古物商許可」が必要になります。

最近は盗難防止の観点から警察のチェックが厳しく、定款に「古物」の文言がないと申請を受け付けてくれない署もあります。

【定款への記載文言】

▼ コピペ用

  • 古物営業法に基づく古物商
  • (※シンプルにするなら):古物の売買

魔法の言葉「前各号に附帯関連する一切の事業」

最後に、定款の目的リストの一番最後(締めくくり)には、必ず以下の文言を入れてください。

前各号に附帯関連する一切の事業

これを入れておくことで、メインの建設業に付随するちょっとした業務(例:工事コンサルティング、資材の販売、イベントの手伝いなど)も、定款の範囲内として解釈できるようになります。

これを入れ忘れると、定款の柔軟性が一気になくなり、何か新しいことをやるたびに「定款変更(3万円)」が必要になるリスクがあります。
コピペの際は、最後の1行として必ず含めてください。

[NG例] 役所の窓口で突き返される「ダメな目的」

建設業許可の審査は、皆様が思っている以上に「形式主義」であり、お役所仕事です。

彼らは「建設業法」という法律のフィルターを通してあなたの会社を見ます。
そのため、一般的・商業的な表現であっても、法律用語とズレていると「事業内容が不明確である」として申請書を突き返される(補正対象になる)ことがあります。

ここでは、よくある「NGワード」と、審査官がそれを嫌う理由を解説します。

「便利屋」「代行業」等の曖昧な表現のリスク

起業当初は「何でもやります!」という意気込みで、以下のような文言を入れたがりますが、建設業許可においてはマイナスに働くことがあります。

NGワード例 役所の審査官の心理(懸念点)
便利屋業 「建設業の専任技術者がいるのか? 草むしりやゴミ出し等の雑務が本業とみなされ、建設業としての実体がないと判断されるリスクあり」
リフォーム業 「建設業法に『リフォーム業』という許可区分はない。内装なのか? 建築一式なのか? 定義が曖昧すぎて許可が出せない」
施工代行業 「自社で施工管理せず、すべて丸投げ(一括下請負)するブローカーではないか?(※建設業法で禁止されている行為を疑われる)」

特に「リフォーム」という言葉は便利ですが、許可申請においては「内装仕上工事業」や「建築工事業」といった法定の用語に変換して記載するのが鉄則です。

英語表記、アルファベット表記の落とし穴

会社法上は、事業目的に英語(アルファベット)を使うことは認められています。
(例:Construction, Renovation など)

しかし、建設業許可においては、審査官(特に地方の土木事務所のベテラン担当者)が「日本語で明確に業務内容が分からない」として嫌がる傾向があります。

  • Construction Business(通じなくはないが、あえて書くメリットがない)
  • × Renovation Service(範囲が不明確)

無用なトラブルや確認の手間(定款の翻訳を出せと言われる等)を避けるためにも、建設業許可に関連する部分は、おしゃれさよりも実利を取って「日本語の法定用語」で記載することを強く推奨します。

💡 行政書士の現場メモ(ローカルルールの恐怖)

「隣の県では通ったのに…」
ある県の土木事務所では「建設業」という包括名称だけで通るのに、隣の県の事務所では「業種名(管工事など)まで具体的に書いていないと認めない」と言われることがあります。
これを回避する唯一の方法は、最初にお伝えした通り「包括名称(建設業)+ 具体名(管工事業)」を両方書いておくことです。
これで全国どこの窓口に行っても、文句を言われる筋合いはなくなります。

目的を変更する場合の手続きとコスト

会社設立において「定款」とは、会社の憲法です。
一度法務局に登記されてしまうと、誤字一文字を修正するだけでも、厳格な法的手続きとコスト(登録免許税)が発生します。

「許可申請の窓口で『この目的じゃダメです』と言われたから、その場でボールペンで書き直す」ということは絶対にできません。

もし記載漏れが見つかった場合、以下の手順を踏んで修正する必要があります。

たった1行の修正に「3万円」かかる

定款の目的を変更するには、会社法に基づき、以下の4ステップを全てクリアしなければなりません。

  1. 株主総会の開催:
    株主(通常は社長自身)を招集し、「目的変更」の決議を行います。
  2. 議事録の作成:
    「第〇号の目的を△△に変更する」という法的要件を満たした議事録を作成し、会社実印を押印します。
  3. 法務局への変更登記申請:
    申請書を作成し、登録免許税「30,000円(収入印紙)」を納付して法務局へ提出します。
  4. 完了待ち(約1週間〜2週間):
    登記が完了し、新しい履歴事項全部証明書が取れるようになるまで待ちます。

つまり、たった一行の記載漏れを直すために、「現金3万円」と「約2週間の期間」をドブに捨てることになります。

急いでいる許可申請の直前にこのタイムロスは致命的です。
だからこそ、設立の段階で「建設業許可に完全対応した定款」を作っておくことが、最強のコスト削減になるのです。

📷 画像挿入指示

推奨画像: 修正フロー図。「NG定款」→「株主総会」→「法務局(3万円支払い)」→「OK定款」という流れを、矢印とアイコンで表現。

生成用プロンプト: Flowchart infographic showing the process of changing Articles of Incorporation. Steps: 'Mistake found', 'Shareholders Meeting', 'Legal Bureau (Pay 30,000 yen)', 'Correction Complete'. Concept of time and money loss. Style: Professional minimalist flat illustration.

Alt属性: 定款 目的変更 登記 費用 手続き

⚠️ 【警告】コピペ定款の「見えないリスク」

ネット上の無料雛形は「汎用的なもの」であり、あなたの会社の管轄自治体の最新審査基準(ローカルルール)には対応していません。

「自分でやって3万円の修正費用を払う」リスクを負うか、最初からプロのチェックを受けて「一発で許可が取れる定款」を作るか。

経営者としての賢明な判断をお願いします。

【建設業限定】その定款案、本当に許可が下りますか?

「この書き方で大阪府の審査に通るかな?」「解体業の書き方はこれで合ってる?」
そんな不安をお持ちの親方・社長様へ。

建設業許可専門の行政書士が、あなたの定款案(事業目的)を無料で診断します。
電子定款なら印紙代4万円も0円になり、修正コストのリスクもゼロに。まずは診断からスタートしてください。

【建設業限定】無料・定款診断を申し込む >

※「建設業許可の定款診断希望」と記載して送信してください。

オファー

-事業目的・定款記載例, 電子定款・手続き