会社設立・起業開業

【警告】マイクロ法人は作るな!「大損」する人の特徴5選|デメリットと撤退ライン


メリットしか見えていない起業家は、必ず落とし穴に落ちます。リスクを知ることは、最大の防御です。


「年間7万円の税金」と「20時間の手間」。これを『高い』と感じるなら、ページを閉じてください。

行政書士 小野馨
こんにちは。

「リスクを取らない経営者は、リターンも得られない」と常々語る、行政書士の小野馨です。

今回は、マイクロ法人の【デメリットと失敗リスク】について、忖度なしで解説します。

「マイクロ法人は最強の節税スキームだ」「誰でも数十万円得する」

ネットやSNSでは、そんな甘い言葉が踊っています。確かに、ハマれば最強の生存戦略であることは間違いありません。しかし、光が強ければ影も濃いのが世の常です。適正な年収ラインに達していない人や、事務作業を極端に嫌う人が安易に手を出すと、節税どころか「大損」して撤退することになります。

そこで本記事では、メリットを強調する他のサイトではあまり語られない「マイクロ法人の闇(デメリット)」を、行政書士の実務経験に基づいて全暴露します。「自分は本当に作るべきなのか?」その最終判断を下すための材料として活用してください。

▼ この記事のポイント ▼

  • ✅ 課税所得300万円以下なら、コスト負けするので作るな
  • ✅ 税理士に丸投げするなら、このスキームは成立しない
  • ✅ 会社を畳む(廃業)のにも、最低7万円以上の金がかかる
  • ✅ 会社員は「社会保険の二重加入」でバレるリスクがある

※なお、まだマイクロ法人の仕組み自体がよくわかっていない方は、メリット・デメリットを総合的に解説した以下の「教科書」を先に読むことを強く推奨します。

『【2025年版】マイクロ法人の最強の教科書|個人事業主が「二刀流」で社会保険料を劇的に下げる全手法』

【結論】マイクロ法人を作って「後悔」するのはこんな人

まず結論から申し上げます。マイクロ法人は「万人のためのツール」ではありません。明確な「選別ライン」が存在します。以下の条件に当てはまる人が法人を作ると、金銭的にも精神的にも追い詰められ、後悔することになります。

行政書士として、「今はやめておきなさい」と設立を止めるケースもしばしばあります。あなたが「カモ」にならないよう、まずは撤退ラインを確認してください。

[画像指示: 警告マークの看板を持った人物のイラスト。「年収低い」「数字嫌い」というプラカードが下がっている (推奨ファイル名: micro-corp-regret-pattern.jpg, alt: マイクロ法人で失敗する人の特徴)]

課税所得「300万円以下」なら即撤退せよ(コスト負けの真実)

マイクロ法人で失敗する典型例、それは「まだ稼げていないのに作ってしまうこと」です。

具体的な数字で示しましょう。マイクロ法人の維持には、最低でも年間約34万円のランニングコストがかかります(社会保険料約27万円+法人住民税均等割約7万円)。

一方、個人事業主が支払う「国民健康保険料(税)」は、所得に応じて変動します。もしあなたの個人事業の課税所得(売上-経費-青色申告控除)が「200万円」だった場合、国保税は年間約15〜18万円程度(自治体による)です。これに国民年金約20万円を足しても、合計35〜38万円程度です。

マイクロ法人のコスト34万円と、個人事業の負担35万円。その差はわずか1万円程度です。この1万円のために、設立費用を払い、面倒な決算作業をやる価値があるでしょうか? 答えはNOです。

私がクライアントに提示している損益分岐点は、ずばり「課税所得300万円」です。ここを超えてくると国保税が跳ね上がり、マイクロ法人のメリットが明確に出始めます。逆に言えば、まだ所得200万円台の方は、法人化を考える前に、まずは本業の売上を伸ばすことに全力を注ぐべきです。見栄で会社を作っても、維持費で首が回らなくなるだけです。

「数字アレルギー」で自力決算できない人はカモになる

もう一つの失敗パターンは、「税理士に依存してしまうこと」です。

マイクロ法人の成功の方程式は、「浮いた社会保険料 > 法人の維持コスト」です。この維持コストを極限まで下げるためには、年間数十万円かかる「税理士費用」をカットし、自力で決算を行うことがほぼ必須条件となります。

しかし、世の中には「数字を見るだけで頭が痛くなる」「パソコンの操作が苦手」「freeeやマネーフォワードの使い方が覚えられない」という方が一定数います。そういう方がマイクロ法人を作るとどうなるか。

結局、税理士に丸投げすることになります。顧問料と決算料で年間40万円〜50万円が飛んでいきます。これでは、せっかく社会保険料を50万円削減しても、その利益はすべて税理士の懐に入り、手元には「面倒くさい社長業」だけが残ります。

「自分の会社の数字くらい、自分で管理する」。その覚悟がないのであれば、高い税金を払ってでも個人事業主のままでいる方が、トータルの幸福度は高いかもしれません。これは経営適性の問題です。

隠れたコストの罠:維持費と「廃業」にかかるお金

会社は、作る時よりも維持する時、そして畳む時にお金がかかります。「設立費用が安いから」という理由だけで飛びつくと、ランニングコストというボディブローと、出口(廃業)でのアッパーカットを食らうことになります。

[画像指示: 氷山のイラスト。水面上に見えている「設立費用」の下に、巨大な「維持費」「廃業コスト」が隠れている (推奨ファイル名: hidden-costs-of-incorporation.jpg, alt: 法人化の隠れたコスト)]

年間7万円の均等割と、税理士費用の「損益分岐点」

法人の世界には、個人事業主にはない理不尽な税金があります。それが「法人住民税の均等割」です。

個人事業主なら、赤字であれば所得税も住民税もほぼゼロになります。しかし、法人は違います。たとえ売上がゼロでも、1億円の赤字を出していても、「そこに会社が存在する」というだけで、年間約7万円〜(都道府県や市町村により異なる)の納税義務が発生します。

これは、法人が享受している行政サービス(道路、警察、消防など)への対価、いわば「場所代」と考えられています。この7万円は、マイクロ法人を続ける限り、死ぬまで毎年払い続けなければならない固定費です。「今年は儲かってないから勘弁して」は通用しません。

この7万円に加え、もし自力決算を諦めて税理士を雇えば、前述の通り年間30〜50万円が追加されます。つまり、税理士ありのマイクロ法人は、年間約40〜60万円のコストを背負ってスタートすることになります。これを取り返すには、相当な高所得(課税所得600万円以上など)が必要となり、ハードルが一気に上がります。

【出口戦略】会社を畳むのにも「7万円以上」かかる現実

そして、誰も教えてくれない最大の罠が「廃業(解散・清算)コスト」です。

個人事業主なら、廃業届を税務署に一枚出すだけで、0円で即日辞められます。しかし、法人はそうはいきません。法人は法律によって生まれた「人格」なので、殺す(消滅させる)ためにも厳格な法的手続きとお金が必要です。

具体的には、以下のコストがかかります。

  • 💸 解散登記の登録免許税: 30,000円
  • 💸 清算人選任登記の登録免許税: 9,000円
  • 💸 官報公告費用(解散公告): 約35,000円〜40,000円
  • 💸 清算結了登記の登録免許税: 2,000円

全て自分で行ったとしても、最低で約7万6千円以上の現金が出ていきます。もし司法書士に依頼すれば、さらに報酬(5万〜10万円)が上乗せされます。

「作るのは簡単、辞めるのは地獄」。これが法人のリアルです。「とりあえず作ってみて、ダメならすぐ辞めればいいや」という軽い気持ちで始めると、出口でお金をむしり取られます。少なくとも「3年は続ける」という覚悟が必要です。

💡 3秒でわかるまとめ

  • 赤字でも年間7万円(均等割)は絶対にかかる。
  • 税理士を雇うと損益分岐点が跳ね上がる。
  • 辞める時もタダではない。最低7〜8万円の手切れ金が必要。

最大の障壁は「事務作業」の煩雑さにあり

お金の問題をクリアしたとしても、次に立ちはだかるのが「事務作業(アドミンワーク)」の壁です。社長一人だけのマイクロ法人であっても、法律上はトヨタやソニーと同じ「一企業」として扱われます。容赦ない行政手続きの嵐があなたを襲います。

[画像指示: 書類の山に埋もれて悲鳴を上げているビジネスマンのイラスト。周りに「税務署」「年金事務所」「法務局」の建物が取り囲んでいる (推奨ファイル名: administrative-paperwork-hell.jpg, alt: 法人運営の事務負担)]

年金事務所・税務署との「書類プロレス」に耐えられるか

法人の事務は、すべてが「申請主義」です。自分から動かない限り、誰も助けてくれません。

例えば、社会保険料。毎月納付書が届くか、口座振替の手続きをして支払います。そして毎年7月には「算定基礎届」という書類を出し、給料(標準報酬月額)の改定手続きをしなければなりません。これをサボると、職権で保険料を決められたり、年金事務所から調査の呼び出しを食らったりします。

税務も同様です。年末調整、法定調書合計表、給与支払報告書、償却資産申告書…。毎年1月は書類作成で週末が潰れます。そして決算月になれば、複雑怪奇な法人税申告書(別表)との格闘が待っています。

これら一つ一つは、慣れれば数時間の作業です。しかし、本業が忙しい時に限って、これらの期限がやってきます。「本業で稼ぐための時間を、役所への書類作成に奪われる」。このストレス耐性がないと、マイクロ法人の維持は苦痛でしかありません。

住所変更だけで3万円? 法務局手続きの落とし穴

さらに見落としがちなのが、法務局への「変更登記」です。

個人事業主なら、引越しをしたら税務署に「異動届」を出すだけで終わり(0円)です。しかし、法人の場合、本店所在地や役員の住所が変わるたびに、法務局で登記変更を行わなければなりません。

その都度、登録免許税がかかります。
・管轄内での本店移転:30,000円
・管轄外への本店移転:60,000円
・役員の住所変更:10,000円
・結婚等による氏名変更:10,000円

特に賃貸マンションを本店にしている場合、引越しのたびに3万円〜6万円が飛んでいきます。株式会社の場合は、役員の任期(最長10年)が来るたびに重任登記(1万円)も必要です(※合同会社なら任期はありません)。

「住所を変えるだけで金を取られるのか!」。はい、そうです。それが法人という生き物を飼うためのルールなのです。転居が多い方や、ノマドワーカーの方は、この登記コストも計算に入れておく必要があります。

会社員の副業マイクロ法人は「バレる」のか?

個人事業主(フリーランス)だけでなく、現役の会社員の方からも「副業でマイクロ法人を作りたい」という相談が増えています。しかし、会社員には特有の地雷原があります。それは「会社への発覚(副業バレ)」です。

「住民税を自分で納付(普通徴収)にすればバレない」という古いテクニックを信じているなら、今すぐアップデートしてください。社会保険の仕組みを利用するマイクロ法人において、その隠蔽工作は通用しません。

[画像指示: オフィスのデスクで冷や汗をかいている会社員のイラスト。人事部から「社会保険料変更通知書」を渡されている様子 (推奨ファイル名: salaryman-side-job-exposed.jpg, alt: 会社員が副業法人でバレる瞬間)]

社会保険の「二重加入」で本業の会社に通知が行く仕組み

結論から言います。会社員がマイクロ法人を作り、そこで自分に役員報酬を出して社会保険(社保)に加入した場合、本業の会社に100%バレます。

なぜなら、日本の制度では「本業」と「副業(法人)」の両方で社会保険に加入する場合、「二以上事業所勤務届」という書類を年金事務所に提出する義務があるからです。

これを提出すると、年金事務所はあなたの「本業の給与」と「副業の報酬」を合算して、新しい保険料を決定します。そして、決定した新しい保険料の通知書(決定通知書)を、「本業の会社」と「副業の会社」の両方に郵送します。

本業の人事担当者は、届いた通知書を見てこう思います。
「あれ? うちの給料は変わっていないのに、なんで標準報酬月額が変わったんだ? 備考欄に『二以上事業所』と書いてあるぞ。…あいつ、別の会社で働いているな?」

これがバレる仕組みです。マイナンバー云々は関係ありません。社会保険制度の構造上、通知が届くのは避けられないのです。

バレないための唯一の対策と、就業規則との向き合い方

では、会社員が絶対にバレずにマイクロ法人を持つ方法はないのでしょうか?

唯一の方法は、「マイクロ法人から役員報酬を一切出さない(0円にする)」ことです。

報酬が0円なら、社会保険への加入義務が発生しません。したがって、年金事務所への届出も不要になり、本業の会社に通知が行くこともありません。法人の利益はすべて内部留保し、将来退職した後に退職金として受け取るか、経費として使うことになります。

ただし、これでは「社会保険料を削減する」というマイクロ法人の本来のメリットは享受できません(本業の社保に入り続けるため)。単なる「節税(経費算入)のための箱」としての運用になります。

もしあなたが、「社保も安くしたいし、会社にもバレたくない」と願っているなら、それは不可能です。就業規則を確認し、副業OKの許可を取るか、あるいはリスクを冒して報酬ゼロで運用するか。甘い抜け道はないと認識してください。

💡 3秒でわかるまとめ

  • 会社員が法人で社保に入ると、通知書で確実にバレる。
  • バレない唯一の方法は「役員報酬ゼロ」での運用のみ。
  • 「住民税を普通徴収に」という対策は、社保加入時には無意味。

あなたが得られる未来(まとめ)

リスクを直視し、それを上回るリターンを掴み取れ

ここまで、マイクロ法人の「不都合な真実」を包み隠さずお伝えしました。少し怖くなったかもしれません。

しかし、私はあなたに「作るな」と言いたいわけではありません。「中途半端な覚悟なら作るな」と言いたいのです。

年間7万円のコスト、年数回の事務手続き、廃業のリスク。これらを全て飲み込んだ上で、それでも「年間数十万円〜数百万円の手取り増」というリターンが勝ると判断できるなら、あなたはマイクロ法人を作るべきです。それは「ギャンブル」ではなく、勝率の高い「投資」だからです。

逆に、「難しそうだな」「自分にはまだ早いかな」と感じたなら、今はその直感に従ってください。無理に始めても長続きしません。個人事業でさらに稼ぎ、税金がどうしようもなく高くなった時に、またこのページに戻ってくればいいのです。

リスクを知ったあなたは、もう無知なカモではありません。冷静な経営判断ができる、一人の経営者です。さあ、あなたの判断はどちらですか?

🚀 今日から始める「3つの行動」

  • 自分の課税所得が「300万円」を超えているか再確認する
  • 自分で決算をする覚悟があるか(または格安税理士を探すか)決める
  • リスクを理解した上で、それでも設立したいか専門家に相談して判断を仰ぐ

自分一人で悩んで、時間を無駄にしていませんか?
実務経験20年のプロが、あなたの「最適解」を即座に回答します。

マイクロ法人のリスクについて、プロに無料で相談する >

※お電話でもお気軽にどうぞ。
※この記事を見たとお伝え頂ければスムーズです。

⚠️ 免責事項と画像について
本記事内で使用している画像は、すべて生成AIによって作成されたイメージです。
記事の内容は執筆時点の法令・情報に基づいています。法改正や自治体の条例により最新の要件と異なる場合がありますので、実務の実行にあたっては、必ずご自身で管轄の行政庁または専門家へ確認を行ってください。

オファー

-会社設立・起業開業