【完全版】定款の作り方｜プロがわかりやすく書き方のポイントを逐条解説！

プロが定款の作り方をわかりやすく解説します。

書き方を詳しく１条ずつ解説します！

会社設立でもっとも重要な書類は「定款」です。定款は会社の根本規則といわれ会社設立時に法務局に申請する設立登記申請書の一つになっています。

ここでは定款に記載する内容を一つ一つ解説していきます。

しっかりとした定款を作りたい方は、ぜひこの記事をお読み下さいね。

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント０定款の絶対的記載事項と任意的記載事項とは？

規定の「絶対的記載事項」と「任意の記載事項」について、より詳しくわかりやすく説明します。

絶対的な記載事項

これらは法律によって定められた、会社設立の際に必ず定め規約に記載しないといけない事項です。

定款の絶対的記載事項は、以下の6つです。

この6つの情報が記載されていれば、法律上の定款として認証可能です。

※発行可能株式総数は、絶対的記載事項ではありませんが、別途書類を作成する手間を省くため、通常は併せて記載します。

任意の記載事項

これらは法律で義務が付けられていないが、会社運営の効率化や明確化のために定めることができる事項です。 具体的には以下のような内容が含まれます：

• 取締役の任期: 取締役の職務を遂行する期間。
• 決算期: 会社の会計年度の終わりを決める期間。
• 利益の配分方法: 利益が出た場合の株主への検討方法。

規定にこれらの事項を記載することで、会社の運営ルールが明確になり、運営上のトラブルを防ぐことができます。

弊社のモデル定款

弊社のモデル定款（ひな型）をもとに解説していきます。

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第一章　総則

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント１会社の商号（絶対的記載事項）

☆絶対的記載事項☆

会社の定款にまず最初に記載するのが「会社の商号」です。商号とはわかりやすく言うと会社のお名前ですね。

会社の名前なので想いのこもった素敵なお名前を付けたいですね！

「商号」に関する規定の記載について、以下のような点に注意して書きましょう。

商号の記載は必須項目

株式会社の商号（会社名）は、規定に必ず記載しなければ絶対的な記載事項です（会社法第27条に基づく） 。

和文表記の可能性

商号は日本語のほかに、英文での表記も定款に記載することが可能です。 なお、英文の商号を登録する際は「co」など英語で会社を表す文字を前後に付ける必要があります。

商号のルール

商号にはルールがあり、商号の前後に「株式会社」という文字を使用することが必須です。

使用を認められた文字や記号の使用、ローマ字の使用は可能ですが、ひらがな、カタカナ、漢字の間にスペースを入れることはできません。

同一商号、同一本店の禁止

同じ本店所在地に同じ商号の会社を設立することは禁止されています。

競合の販売番号の不正使用の禁止

他の会社の商号を不正に使用した場合、使用差し止めや損害賠償の対象となる可能性があります（会社法第8条、不正競争防止法第4条に基づく） 。

商号と商標登録の関係

商号を選ぶ際は、既に商標登録されている名前を使用する場合、使用差止めや損害賠償の対象となる可能性があるため注意が必要です。

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント２事業目的（絶対的記載事項）

☆絶対的記載事項☆

定款における事業目的とは

• 定款の事業目的は、会社がどのような活動を行うかを明示的に示すものです。に伝え、取引の安全性を確保するために重要です。

事業目的を設定するための３つのポイント

1. 適法性: 事業目的は法律に反しないもの契約になりません。例えば、詐欺や麻薬の輸入のような行為を目的とすることは認められません。
2. 営利性:株式会社のような営利法人は、利益を得る事を目的とする必要があります。 ボランティアや寄付活動など非営利活動は主目的には出来ませんが、営利活動と併記することは可能です。
3. 明確性: 事業目的は第三者が見てもわかりやすいように明確に記載する必要があります。不明瞭な事業目的は、信用を損なう可能性があります。

事業目的は、会社がどのようなビジネスを行うかを定義する重要な部分であり、それを明確に記載することで、取引先や投資家に対する会社の方向性を理解してもらうための基盤となります。

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント３本店所在地（絶対的記載事項）

☆絶対的記載事項☆

「本店所在地」についての規定規約記載に関する詳細な解説を行います。株式会社の本店所在地は規定の絶対的記載事項であり、会社法第27条に定める必ず規定規約に記載する必要があります。

「本店所在地」についての規定規約記載に関する詳細な解説を行います。

定款における本店の重要性

• 株式会社の本店所在地は規定の絶対的記載事項であり、会社法第27条に定める必ず規定規約に記載する必要があります。

本店所在地の記載範囲

本店所在地はほぼ、市区町村レベルまで記載する必要があります。

例えば、東京都の場合は「東京都港区」などの区レベルでの記載が必要です。

具体的な住所まで記載することも可能ですが、本店の移転手続きが増えるため、多くの会社は区レベルでの記載に留めています。

自宅を本店として登記する場合

• 自宅を本店として登記することも可能ですが、賃貸住宅の場合は契約により登記が制限されることがあります。
• 事業の種類によっては、自宅での事業所としての許可が得られない場合もありますので、事前の確認が必要です。

定款に記載された本店所在地は、会社の法的な識別を定義する上で重要な要素であり、取引先や公的機関に対する会社の住所として機能します。行う必要があります。

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント４公告の方法

公告の必要性と方法

• 公告は、会社設立決定時にすべき事項のです。定款に公告方法を記載することは必須ではありませんが、多くの定款で記載されています。
• 会社法により、株式会社は貸借対照表の公告など、特定の事項について公告する義務があります。

公告方法の種類

公告の種類には、主に以下の三つがあります。会社の実情に合わせて最良の公告の方法を選ぶことができます。

官報公告

政府が発行する官報は、多くの会社によって選ばれる公告方法です。法律や政令の公布、会社の重要な変更（合併、資本金の減少など）の公告が掲載されます。

日刊新聞紙公告

時事に関する事項を掲載する日刊新聞に公告を掲載する方法です。日本経済新聞などの全国紙や地方紙が適していますが、官報より掲載費用がかかる点に注意が必要です。

電子公告

会社のホームページやインターネット上の情報公開プラットフォームを用いて公開する方法です。費用がかからず、すぐに掲載できるのがメリットですが、決算公開では貸借対照表の全文公開が必要で、5年間の掲載義務があります。

第２章　株式

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント５発行可能株式総数

☆絶対的記載事項☆

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント６株券の不発行

株券発行とは

• 株券を発行しないとは、会社が株主に対して物理的な株券を発行しないことを意味します。
• 定款に株券を発行しないと確実にすることで、株券不発行会社になります。これは任意の記載事項であり、多くの会社がこの方式を選択しています。

法の観点から

• 会社法では、定款で株券発行を定めない限り、株券不発行会社とみなされます。株券を発行する場合は、その旨を定款に記載する必要があります（会社法第214条） 。
• 株券発行会社である場合は、その旨が登記事項となります、株券不発行会社では株に関する券記載は登記簿に含まれません。

株券発行会社からの移行

• この変更には手間とコストがかかります。

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント７株式の譲渡制限

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント８相続人等に対する株式の売渡請求

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント９株主名簿記載事項の記載等の請求

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント１０質権の登録及び信託財産の表示

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント２６設立に際して出資される財産の価額またはその最低額

☆絶対的記載事項☆

定款の作り方｜プロが教える書き方のポイント２９発起人の氏名又は名称及び住所

☆絶対的記載事項☆

ＷＯＲＤ形式の定款をＰＤＦにする！

定款の原案が仕上がったら、次は定款をＰＤＦにします。電子化も少し手間がかかりますので、間違っていないか事前に公証役場に確認しておくと良いでしょう。

最後に定款の作り方と書き方まとめ

いかがでしたでしょうか？

今日は、電子定款の作成の手順をお伝えしてきました。

この記事のとおりにチャレンジしてもらえると初めての方でも迷わないで電子定款を作成できると思います。

電子定款が作成できたら次は公証役場でも認証作業に入ります。

公証役場の認証は、以下の記事でしっかりと説明させていただきます。